「スパイダーヘッド」★★★ [映画日記]
Netflix、2022年6月のオリジナル目玉映画です。
クリス・ヘムズワース主演で、共演はマイルズ・テラー、監督は「トップガン マーヴェリック」で1発当てたジョセフ・コシンスキーさんですよ。
世界のコシンスキー大先生さまですよ!
これは、わたくし以外の視聴者も、期待に胸を膨らませたことでしょう。
「もしかして、トップガンみたいな映画かも」と!
残念ながら、再生ボタンを押して5分、10分経つにつれ、その期待は、泡のように消えていくのですが。
あぶくみたいに、排水溝に消え去ったんですよ!
これだけの人材を集めておいて、まさかの地味作に仕上がっていました。
これまで、大作映画ばかりを手がけてきたジョセフ・コシンスキーにとって、これは初めての小作〜。
逆に言えば「コシンスキーさんにも、低予算路線の一面があったんだね」と新鮮な気持ちはなりました。
米国製の短編SF小説を映画化したもの、らしいのですが、わざわざ映画にするほどの良い話でも、凝った話でもないような。
ジャンルは「近未来ダーク・スリラー」という感じでしょうか。
主な舞台は、未来的なデザインの刑務所内。
スタイリッシュ刑務所ですよ!
住んでみたくなるデザイナーズ刑務所!!
出てくる食事も美味しそうで、「ワシより良いもん食ってる」と思いました。
受刑者たちは、何やら色んな種類の薬物を投与され、感情をコントロールされている様子。
その喜怒哀楽、自由自在!
組み合わせ次第で、使い方、無限大!!
管理されながらも、反撃の機会をうかがっている受刑者役がマイルズ・テラー。
薬物投与の責任者役がクリス・ヘムズワースということで。
主人公がマイルズ・テラーで、悪役がクリス・ヘムズワースという構図になっています。
マイルズ・テラーは、いつも通りの純朴感。
「良い子」感ですよ!
クリス・ヘムズワースの方は、いつもと違う、知的で高圧的な雰囲気を出しています。
ヘムズワースは、刑務所にいる悪役にしてはイケメンすぎるし、髪型もファッションもキマっていて、オシャレすぎるのですが。
そして、いくらなんでもマッチョすぎるのですが!
なんというか、「性格の悪い、広告代理店の成金クリエイター」みたいな空気感は出ていたと思います。
「カネがあるから、ジムで鍛えられるし、高い服も着れる」みたいな解釈ですよ、遠回しな!
今回のヘムズワースが演じる役は、頭脳派でありながら、頭のネジがひとつ外れていて、キレることもある、という、複雑なキャラクター。
長セリフもありましたが、立派に覚えているヘムズワースを見てホッとしました。
「ヘムズワースが長セリフを言えるか?!」という場面が、作品中で最もスリリングでした!
製作も兼ねているヘムズワース。
「たまには難しい演技に挑戦しているところも見せたい」という気持ちで臨んだのかもしれません。
アピールですよ!
米国製のSF映画で、薬物を扱ったものを、たまに見かけますね。
「薬物国家らしい」と言えば、そんな感じの作品でした。
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