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「フレンチ・ディスパッチ ザ・リバティ、カンザス・イヴニング・サン別冊」★★★☆ [映画日記]

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圧巻のオシャレ感。

 

オサレなんですよ、サレオツ!

 

美術系映画の巨匠ウェス・アンダーソンによる新作ですけども。

今回の舞台は1970年代のフランスですよ。

 

おフランス進出ですよ!

 

架空の雑誌記事と編集部を、美的に表現した作品。

始まった瞬間からラストまで、全ての映像がスタイリッシュで、過去の監督作と同様「観る写真集」状態に。

 

ステキな絵なんですよ、めくっても、めくっても!

 

一瞬しか出てこない映像ばかりなのですが、その一瞬に込めたこだわりがスゴーイ。

 

一瞬入魂ですよ!

 

背景の切り取り方、エキストラの配置、道を横切る犬まで、構図が完璧。

ニュアンスカラーを多用した色彩も美しい。

 

どんだけ使った?情熱、時間、そしてカネ!

 

甘味を帯びた映像もあれば、ピリッと辛い映像もあり。

 

ときどき引き締めてくんの、アジシオでも振ったみたいに!

 

他の映画でも、劇中にスタイリッシュな映像が出てくることは珍しくありませんが。

ウェス・アンダーソン作の場合、それがず〜っと、延々と出続ける、っていうのが特徴ですね。

 

無限なんですよ、無限ピーマンみたいに!

 

ビジュアリストとしては、紛れもない天才だと思います。

 

この人が、絵本作家でも写真家でもなく、映画監督の職に就いたという神の采配に感謝したいです。

 

監督自身が書いた脚本は、めちゃめちゃオモロいわけではないのですが、構成は凝りまくり〜。

 

1冊の雑誌に掲載されている4つの記事を映像化、オムニバス形式で表現しているという、独創的な内容。

 

映画なんだか、雑誌なんだか分からないんですよ、なんかもう!

 

フランシス・マクドーマンドとティモシー・シャラメが(やや)惹かれ合う、という、ものすごいエピソードもありましたけども。

 

1番良かったのは、殺人罪で投獄されている画家役ベニチオ・デル・トロと、美しき看守役レア・セドゥの共演エピソード。

 

レア・セドゥの役は、看守でありながら、絵のモデルとして画家にインスピレーションを与えるミューズなのですが。

 

まー、見事に脱いでるレア・セドゥ。

 

久々に見ました、一流女優が脱いでる姿!

 

100%スポーーン!!

 

素っ裸のまま、様々なポーズをとらされるレア・セドゥを観て、「フランス女優ってスゴイ。レア・セドゥってスゴイ」と思いました。

 

今回のレア・セドゥには、ギャラを30億円支払ってほしいです。

 

他の出演者たちも、アカデミー賞クラスの実力派。

 

全員スター様!

 

なんでかクリストフ・ヴァルツまで呼ばれてますから、どうでもいい役で!!

 

そのスターたちが、ウェス・アンダーソン監督の手腕により、ただの材料、素材として使われる姿も面白かったです。

 

監督の過去作で見かける常連スター、ウィレム・デフォーやシアーシャ・ローナンちゃんは、チョイ役として友情出演。

 

なんとも贅沢な添え物でした。

 

 

フレンチ・ディスパッチ ザ・リバティ、カンザス・イヴニング・サン別冊(オリジナル・サウンドトラック)

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  • アーティスト: ヴァリアス・アーティスト
  • 出版社/メーカー: Universal Music
  • 発売日: 2022/01/19
  • メディア: CD

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コメント 6

M

のむらさん…やっと観ました、そして、寝ました!熟睡でした!
トロとレア・セドゥのあたりから記憶があやしくなり、途中目を覚ましてフランシス・マクドーマンドを確認し、あとは気がついたらエンド・ロールでした。
ランチに飲んだビールがいけなかったのか、それにしても私この監督の作品寝落ちしがちなんですよね…
by M (2022-02-10 00:32) 

のむら

Mさん。
ごゆっくりとお休みになられたようですね!なるほど、わかります。この監督作品て、出来は見事なのですが、全編を通して同じリズム感というか、抑揚はないですね。一本調子なんですよね!「出来は良いのに眠くなる映画」ってありますが、監督作は、まさにそれですね。途中でカーチェイスがあったり、彗星が落ちてくるなど、激しいシーンがあればいいのですが〜。
by のむら (2022-02-10 16:11) 

けい

やっと、昨日、コロナの不安の中、観てきました。
レアセドゥ、やってくれましたね!素晴らしい!
芸術でした。
映画全般においては、ついていけなかった、理解ができんかった。
レアセドゥ万歳!!
by けい (2022-02-13 12:11) 

のむら

けいさん。
レア・セドゥ、素晴らしかったですよね!初めて出てきたとき、ビックリしすぎて、目が点になりました。監督の無茶な発注に、あれだけ応えることができる女優は、世界中探してもレア・セドゥだけだと思います!
by のむら (2022-02-13 14:57) 

内幸町

のむらさん。
私も観ました。
レア・セドゥが裸で立ってる時に
おじさんが近づいて行ったので
「やだ」と観ながら言ってしまいました。
シアーシャ・ローナンも少し出ていましたね。
映画が終わった後、北野エースに行って
イタリアの丸いチョコを買って食べました。
観ていてあのチョコが食べたくなりました。
https://www.youtube.com/watch?v=aJGMmXdyhoA
あの劇中の歌が頭から離れない。
by 内幸町 (2022-02-13 21:39) 

のむら

内幸町さん。
裸のレア・セドゥにおじさんが近づいて行ったとき、僕も「えっ!?」と思いました。レア・セドゥが気の毒になる場面でしたね。劇中の歌もオシャレでたよね〜!リンクしていだたいた映像もオシャレでビックリ〜。
by のむら (2022-02-14 10:22) 

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