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「マクベス」★★★ [映画日記]

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ウィリアム・シェイクスピアさん原作の「マクベス」ですよ、「マクベス」。
 
「マンダム」じゃありませんから!
 
近年ですと、マイケル・ファスベンダー主演の映画版(2015年)が記憶に新しい「マクベス」ですけども。
 
西洋人ってシェイクスピア劇をやりたがるんですよ、定期的に!
 
日本に例えたら「忠臣蔵」みたいなもんでしょうか?!
 
今回の2021年版「マクベス」は、ファスベンさんのやつとは、また違うアプローチ。
 
別の「マクベス」、「マク別」ですよ!
 
A24製作・配給、監督・脚本はコーエン兄弟の1人、ジョエル・コーエンですよ。
もう1人の兄弟イーサン・コーエンは、もう映画界を引退したような感じなんですって。
 
いいよねイーサン、印税と財テクで暮らせてさ〜!
 
ということで、「ジョエル・コーエンさん、兄弟片方だけで大丈夫かな。出来るかな、あの子」と心配しながら鑑賞したのですが。
問題ない。
 
全編を通して、はんなり香るよ、コーエン兄弟の風味。
 
十分出てます、兄弟のうまみ!
 
「なんだ、ジョエル1人で出来るんじゃん。大人じゃん、あの子」と思いながら鑑賞続行〜。
 
スコットランドの王様マクベスが、野望をかなえながら暴君になっていく、というようなバイオレンス時代劇なのですが。
 
全編スタジオ撮影による、陰影深いモノクロ仕上げ。
インテリアや衣装も簡素で、ミニマム美がすごい。
シンプルに決めててオシャレ。
 
これは、映画版の片付いたお部屋!
 
屋外の場面も、あえての「作り物っぽさ」を重視した箱庭感で、舞台劇を観ているみたい。
 
舞台芸術?芸術舞台?
 
どっち?!
 
よく分からないけど、そんな感じ〜!
 
時代性とか、文化のリアリティとかは排除の傾向。
 
大胆delete!
 
そんなビジュアルの格調高さと、現代アート感覚が斬新〜。
 
しかしながら、昔ながらの「マクベス」を継承したセリフ内容は、まあまあの難易度。
鑑賞中は、セリフの難しさに物語が追えず、ときどき意識が飛びました。
 
頭の中が死んだんですよ!
 
それでも最後まで楽しめたのは、マクベス役のデンゼル・ワシントンのおかげ〜。
 
シェイクスピアさんによる、あの難しくて長いセリフを自分のものにして、スラスラッと言えるデンゼル。
マクベス役としての説得力がありました。
 
マクベス夫人役はフランシス・マクドーマンドということで、アカデミー賞クラスの夫婦が完成〜。
 
マクドーマンドも名女優なので、劇中では、ちゃんと「計算高い美人妻」に見えてます。
 
「ズルい女」に見えてますよ!(←by シャ乱Q)
 
デンゼルって、目がすわると怖いじゃないですか〜。
マクドーマンドと共に、狂気じみた演技をする場面は、2人とも怖かったです。
 
近所に住んでほしくない、「迷惑・中年夫婦」みたいな感じでした!
 
 
Macbeth: Collector's Edition - William Shakespeare

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