「チェリー」★★★ [映画日記]
主演は、近年のスパイダーマン役でおなじみのトム・ホランドですけども。
スパイダーマンを演じている時は陽気な子。
パッパラパーですよ!(←失礼)
しかし只今、配信映画ではダークなトーンで売り出し中〜。
二面性ですわな!
Apple製の今作で、トム・ホランドは実在するアメリカ人男性を演じているのですが。
イラク戦争に行った後でヤク中になるわ、強盗はするわで、ものすごい転落人生を体現。
良い感じに大熱演。
良い感じに小汚い!
お顔には吹き出物もいっぱいですよ、根っこがあるやつ!!
この子の魅力は、美的要素が薄いから、誰もが共感しやすいところだと思いました。
いつまでたっても垢抜けないんですよ!(←良い意味で)
最終的に、主人公が30代半ばになるまで演じたトム・ホランド。
老けメイクは、ちょっと浮いてたかな。
ぎこちなかったです、子どもが髭を付けたみたいで!
監督は「アベンジャーズ/エンドゲーム」などのルッソ兄弟ですよ。
儲けた兄弟!
作品にはメジャー感がありました、なんというか「フォレスト・ガンプ」みたいな。
何章かに別れた構成で、各パートごとに「キラキラ青春もの」「本格ミリタリーもの」「トレインスポッティング風ジャンキーもの」「犯罪もの」という感じで、フンイキを変えてます。
あらゆる場面が、いちいち凝っていてビックリ。
同時に本編時間も長くなりました、2時間20分とは!
「人間ドラマ」大作と化していました。
これは、男大作ですよ!
主人公のモデルは、原作小説を書いたニコ・ウォーカーさん。
ニコさんは、投獄されている刑務所内で、この自伝を書いたのだそう。
学生時代は平凡な男子だったニコさんが、一体どうして、破滅的な人生を歩むことになったのか。
映画を鑑賞していても、不思議でしょうがない。
「なぜ、こんなことになった?」と、頭の中が「?」だらけでになりましたよ、アホの子みたいに!
人生って、ひょんなことから変わっていくものなんですね。
キーとなるのは軍隊での体験。
イラクから帰国後の「俺は国のために戦ってきた。(それなのに幸せになれない)」という苛立ちと葛藤が、本当にお気の毒でした。
2000年代の普通の子が「お国」に翻弄された例を見た感じでした。
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