「モンスターズ 悪魔の復讐」★★★ [映画日記]
19世紀の米国で実際にあった猟奇殺人が「リジー・ボーデン事件」。
国民的な事件ですよ、「三億円事件」みたいな!(←古いです)
その事件の一部始終を、令和型にアップデート。
新公開されました、新解釈と新しいオチで!
実話なのにリニューアルされてしまったんですよ!!
今作は実話を元にしてはいますが、空想や推測で描かれた場面が多い「実話イジリ型」の作品に仕上がっておりました。
殺人容疑者は、地元のお嬢様リジー・ボーデン。
三十路のお嬢ですよ!
小うるさい父と継母の頭部をオノでかち割って殺したのか?というのが、リジーへの容疑。
かち割り氷みたいに、かち割ったのか?っていう!
今作の中では、事件の意外な真相が提示されて「へ〜。なるへそ〜」と思いながら鑑賞いたしました。
作風も安っぽくなく、19世紀のインテリアやファッションも細かく再現されていて良かったです。
劇中では、リジーと父親との確執がスゴイことに。
ある場面でリジーに腹を立てた父親は、リジーのペットである鳩を次々と断首ですよ、まな板で!
リジーは「お父様やめてーーっ!私の鳩ちゃんがーーっ!ポッポちゃんがーーっ!」と悲鳴ですよ。
その後、死んだ鳩は煮つけてリジーに食わせるという、鬼畜要素が加味されている父親像になってました。
リジーから父親に仕掛ける攻撃は、「部屋の出口にガラスの破片を撒いて父に踏ませる」というもの。
足の裏から攻めるんですよ!
ガラスの破片を運ぶ手段は「ちりとり」ということで。
ミッション名は「ちりとり大作戦」でいいと思いました。
作品プロデュースと主人公リジー役はクロエ・セヴィニーなのですが。
実在した殺人容疑者を演じるということで気合いも十分、脱いだわい!
女優人生を賭けた熱演を見せていて「おお〜」と思いました。
今回、物語に大きく絡んでくるのが、ボーデン家に雇われている召使いブリジットなのですが。
ブリジット役を演じているのは、なんとクリステン・スチュワートですよ。
作品の看板を背負っているクロエ・セヴィニーにとって、これは大きな助っ人。
作品のメジャー感も5割増し〜!
水増し要員ですよ!!
リジーとブリジットの関係は恋愛に発展し、ブリジットは事件にも関わっていくというのが独自の解釈なのでした。
クリステン・スチュワートのメイド服姿が似合っていて、かわいいです。
襟がレース仕様になっていたりして、19世紀のメイド服ってこんなに可憐だったんですね。
召使い役ということで、クリステン・スチュワートは「トワイライト」シリーズ以来の地味っ子演技を披露!
質素な魅力が爆発してました、「旦那さま、わたすは何にも知らねえずらよ」みたいな!!(←「おしん」調ですな)
リジーの継母役は、ドラマ「キリング・イヴ」などのフィオナ・ショウだったり、骨のある女優陣が素敵でした。
今回はケーブルテレビでの放送で観たのですが、数年前の製作発表時に「観たい」と思っていた作品なんですよね〜。
知らない間に完成していて、知らない間に2019年の日本で限定公開済みに。
ボンヤリ生きていると、いろんなものを見逃しますな〜。
のむら様、いつもblog楽しみにしております。
メイド役が、クリステン様と聞いて俄然見たくなりました。
ほんと、うっかり見逃してる作品ってありますよね~^^;
by chako. (2020-07-28 11:23)
chako.さん。
いつもご覧いただきありがとうございます!そうなんです、クリステン・スチュワートがメイド役って、見てみたくなりますよね。劇中でも見せ場があって熱演していました。DVDパッケージはド派手ですが、作風は文芸調でしたよ。機会があったら観てみてくださいね。
by のむら (2020-07-28 13:36)