「サニー/32」★★★ [映画日記]
「凶悪」などを手がけた白石和彌監督の新作だというので観に行きました。
和彌さんに食いついたんですよ!
「凶悪」っぽいダークな作品をイメージしてましたけども。
観てみたところ、ちょっぴりポップ。
ほのかに明るかったです、豆電球みたいに!
ユーモアや、SNSなどのサイバー・コミュニケーション要素を交えつつ。
それでもやっぱり暴力性は十分のスリラー作品に仕上がっておりました。
24歳の女性教師が主人公。
小学生時代に同級生を殺害した犯人だと決めつけらた女性教師が、拉致されて始まる物語。
その時点では、密室スリラーの構図でしたけども。
やがて犯人たちの人間関係がもつれんの。
コンビニの、ざるそばみたいに、もつれんの!
ほぐし水がほしいくらいに!!
最終的に、相当ハチャメチャになるところが楽しかったです。
なんか~、雪景色が印象的だし~、タランティーノの「ヘイトフル・エイト」とかを思い出しました。
ヒロインのイジられっぷり、彼女の持っている愛や野性味などは、なんとなく園子温作品に出てくるキャラクターのよう。
ミステリー要素あるし、いろんなおかずが盛り込まれて、カルチャー・バラエティ感がスゴかった~。
ごった煮感覚ですよ、がめ煮感覚~!
1人の女性教師が心を開放して成長するという大筋が、話をまとめていたと思います。
1本の筋が通ってるんですよね~串揚げみたいに!
そのあたりは和彌さんの上手さを感じました。
ヒロインは電気に強いという設定が謎~。
静電気すら感じないという。
冬場のドアノブも怖くナーイ!
まるで、ソフランで仕上られたかのような人間!!
その体質はうらやましかったです。
ヒロインの脇には、リリー・フランキーさんとピエール瀧さんという、「凶悪」で共演した、「凶悪コンビ」がガッチリ。
おなじみのユニット、リリー&ピエールですよ!
ピエールさんは相変わらず、「危険人物」の香りがプンプン。
ミュージシャンにしておくにはもったいないほどのゲス・スメル!
ピエールさんにだけは拉致されたくないな、と思わせてくれました。
またピエールさんは、黒い長靴も似合ってる。
ゴム長王子でした!
リリーさんはピエールにくっついている中年男性役。
ひっつき虫ですよ!
舞台は東北なのですが。
リリーさんもピエールさんも、地方の片隅に住んでいそうな顔をしているところが素晴らしいです。
見事なへき地面でした。
コメント 0