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「オーメン:ザ・ファースト」★★★ [映画日記]

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「トップガン マーヴェリック」以降、ハリウッドでは有名作の続編・リブート製作ブームが続いてますね。

 

今度は「オーメン」ですってよ!

 

ホラー映画「オーメン」(1976年)の前日譚が、2024年に新作として完成いたしました~。

 

ビル・ナイも神父役で出演していると聞いて「ふ~ん、悪魔祓いでもやんの?」と思ったら違いました。(←それはエクソシスト)

 

「オーメン」の名物キャラクターで悪魔の子であるダミアンの誕生秘話を描いた内容。

 

ハッピー・バースデー・ダミアンですよ!

 

わたくし、冷静に思い返してみると「オーメン」(1976年)を観たことがありませんでした。(←昔は映画ファンではなかったので)

 

そんなわたくしですが、多少の知識はございます。

 

「ダミアンが悪い子」程度の認識はございます!(←貧弱な知識ですか)

 

そんなわたくしでも、今作は十分に楽しめました。

 

製作陣は、大変マジメで、純粋にイヤな後味をもたらすホラー映画を作ろうとしていました。

 

真摯に取り組んでらっしゃいました、イヤな映画の製作に!

 

女性を題材にしていながら、女性を痛めつける場面が見どころ、という、メジャー作品としては稀なタイプになっています。

 

これは、とんだ不良映画ですよ、札付きの!

 

近年は、SNSでの炎上を意識して品行方正な映画が製作され続けているので、今作の「お行儀の悪さ」は新鮮で、好意的に映りました。

 

今作ではポリコレも皆無です。

 

0%ですよ、降水確率に例えれば!

 

今どき「ポリコレ皆無」っていう米国作も珍しいです。

 

主人公でヒロインのマーガレットは、米国からローマの教会に転属してきた若い修道女。

 

しかし、転属先の教会には大きな秘密と闇が存在していた、という展開です。

 

清純キャラとして登場するマーガレットですが、中盤からの急展開で、かなりメチャクチャにヨゴレてビックリ。

 

最初と最後では、マ逆の扱いになっていて面白かったです。

 

ダミアンが生まれるまでの道筋にも納得できたのですが。

 

どうやら、続編製作も視野に入れているようなラストシーン。

 

再び「オーメン」でひと儲けしようとする製作側の腹にも、悪魔が棲んでいる気がしました。

 

 


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「パスト ライブス/再会」★★★☆ [映画日記]

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幼馴染みの男性が大人になって、ヒロインを抱きに来る話です。

 

その男性は1人の女性を、数十年間も抱きたがっていたんですね〜。

 

「弥生、三月-君を愛した30年-」みたいな感じでしょうか?!

 

数多くの賞レースに食い込み、2024年の米アカデミー賞では作品賞、脚本賞にノミネートされていた恋愛映画です。

 

ヒットした「ミナリ」(2020年)の成功方程式を使い、再びA24が仕掛ける「米国製・韓国人映画」という戦略的作品ですが、「ミナリ」同様、今作もとっても良かったです。

 

米国在住の韓国人女性が、小学生時代の幼馴染みで恋心を抱いていた韓国人男性と、数十年ぶりに再会する、というのは、設定だけだとロマンチックなのですが。

 

味わいは、めちゃめちゃ、ほろ苦いです。

 

すごい渋味ですよ、渋柿みたいな!

 

後味もキュンキュンしていて、映画史に残る美しいラストシーンだったと思います。

 

主人公でヒロインのノラは、子ども時代の初恋相手ヘソンとSNSで繋がり、ネット通話で交流を深めて「運命の王子様が現れた?!」と高揚するけれど、現実は、おとぎ話のようには進まないという展開です。

 

ディズニープリンセスみたいにはなれないんですよ!

 

ヒロインは子どもの頃、米国で一旗揚げる野望を抱えて米国に移住するも、30代になった現在は手堅い結婚生活と仕事を手に入れ、かつての野心も薄れている、という人物背景が良いんですよね~。

 

どうしようもない今を生きているんですよ、みんな大人になりすぎた!

 

男女とも「俺たち前世では交際してたかな」「来世では抱かれるかな」という妄想にまでたどり着いて、やるせなかったです。

 

30代特有の「夢と現実」が描かれていて、あらゆる葛藤が三十路臭いです。

 

今作は、三十路映画の決定版とも言えるかもしれません。

 

長編・初監督のセリーヌ・ソンさんは、実体験を元に脚本も書いたのだそう。

 

間を活かした演出も冴えていて、この1作で一躍トップ・クリエイターの仲間入りですね。

 

主人公ノラを演じているグレタ・リーさんのことは、ドラマ「ザ・モーニングショー」にレギュラー出演しているので、よく知っていたのですが。

 

今作ではナチュラルな演技を見せていて好感が持てました、ドラマでは超ツンツン・キャラですので。

 

ドラマでは嫌味ガールですので!

 

今作の演技で、ゴールデングローブ賞、映画部門の最優秀主演女優賞にノミネートされたグレタ・リーさん。

 

ドラマ「ザ・モーニングショー」でW主演しているジェニファー・アニストンとリース・ウィザースプーンに嫉妬されないか心配です。

 

楽屋のスリッパに画びょうを仕込まれないように祈っています。

 

 


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  • 作者: セリーヌ・ソン
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  • 発売日: 2024/03/01
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「ブルックリンでオペラを」監督も娘役も二世タレントだった。 [映画写真日記]

人生をこじらせた大人たちの人間模様を描いた映画が「ブルックリンでオペラを」。
 
大人たちが小さな希望を見つけて、育てようとする姿に共感できる作品で、楽しめました。
 
 
スタッフや出演者のことを色々調べていたらですね〜、まあまあの「気づき」がありましたので、ここに書き記しておこうと筆を取りました。
お付き合いいただけますと幸いです。
 
 
監督のレベッカ・ミラーさんて、「マギーズ・プラン 幸せのあとしまつ」(2015年)等も手がけたりして、時々名前を見かける人ですけども。
 
お父さんは、劇作家で、マリリン・モンローとも婚姻歴のあるアーサー・ミラーさんだったんですね!
 
ミラー家の娘さんですよ!
 
そしてレベッカ・ミラーさん、実生活での夫はダニエル・デイ=ルイスっていう。
 
芸能一家の中心人物だったんですね〜。
知らなかった〜。
 
 
 
「ブルックリンでオペラを」出演者の中で、家族の問題で悩んでいる母親役として出てきた、この女性。
 
 
「どっかで見たことある。間違いなく何かの映画で見たよ」と思っていたら。
 
それは「COLD WAR あの歌、2つの心」(2018年)に出ていたポーランドの女優ヨアンナ・クーリクさんでした、あースッキリした。
 
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「ブルックリンでオペラを」は、ハリウッド進出作だったんですね〜。
 
 
そして。
ヨアンナ・クーリクさんの娘役を演じていたハーロー・ジェーンって、実生活では、女優パトリシア・アークエットの娘さんなんですね!
 
芸能一家であるアークエット家から、また1人、新星が誕生〜。
 
すごいですね、あそこんちの遺伝子!
 
「どうしてハーローの苗字はアークエットではなく、ジェーンなんだろう」と思ったら。
 
パトリシア・アークエットと、俳優トーマス・ジェーンとの間に出来たお子さんなのだそう。
 
「親がパトリシア・アークエット」っていう事実よりも、「パトリシア・アークエットとトーマス・ジェーンって、前は結婚していた」って事実の方に驚いた!
 
こちらの写真、左がハーロー。↓
 
 
大人って、掘り出せばネタがゴロゴロ出てくるものですね〜。
 
それでは〜!

 

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「ブルックリンでオペラを」★★★ [映画日記]

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アン・ハサウェイが製作・出演ですよ。

 

あの子が座長!

 

アンの夫役はピーター・ディンクレイジさんという、レア共演が実現しています。

 

これは珍コンビ!

 

夫妻の間に食い込んでくる「食い込み女」役がおトメさんという(←マリサ・トメイ)、魅力的なキャスティングになっています。

 

ブルックリンを舞台にしているし「大人のラブコメなのかな?ちょっと前のウディ・アレン作品みたいな?」と思って鑑賞を開始〜。

 

なるほど、確かに「ちょっと前のウディ・アレン作品」みたいな軽快なノリもありましたけども。

 

内容はもっと立派、というか。

 

観ながら笑うことはありません。

 

「ゲラつき」無しですよ!

 

案外マジメな作品だと思いました、「文芸ラブコメ」とでも言いましょうか。

 

出てくるキャラクターは、3人だけではなく、もっといます。

 

全ての大人キャラは人生をこじらせていて、パッと見は喜劇的に見えますが、実際はかなりの重症。

 

ピーター・ディンクレイジさん演じるオペラ作家は、長期のスランプで(ほぼ)対人恐怖症。

 

アン・ハサウェイ演じる精神科医は、人生をリセットしたがり尼さん志望!

 

彼らと関係を持つ、もうひと組みの夫婦も「ワケあり」で崩壊寸前。

 

おトメさん演じる孤独な女性は恋愛依存症で、ストーカー気質、っていう。

 

ヤバ目の大人が大集合〜。

 

そんな彼らが、わずかに残った善意を持ち寄って、もう一度、人生の希望を取り戻そうとするお話なんですよね。

 

「ダメな大人なりの善行」を描いていて、なかなか共感できるお話でした。

 

アン・ハサウェイは、めちゃめちゃキレイで「女優だよね。オーラ出してきてるよね。岩下志麻さんみたいと思いました。

 

おトメさんの方は、役に合わせて小汚い!(苦笑)

 

2大女優の(役の)差がスゴかったです。

 

ピーター・ディンクレイジさんは、近年突き進んでいるナイーブ路線で、安定の魅力を出していたと思います。

 

他の出演作品でもそうですが、ピーター・ディンクレイジさんは衣装が似合っているんですよね〜。

 

今回も、なんだかオシャレで、専属スタイリストの手腕を感じました。

 

劇中では、オリジナル制作のオペラが引用されていて、「これらの曲、わざわざ映画のために作ったの?」と思ってビックリしました。

 

まあまあ「おカネがかかってる」香りが漂う作品でした。(←いやらしい)

 

 

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