「エノーラ・ホームズの事件簿2」★★★ [映画日記]
エノーラですよ、エノーラ。
キャノーラ油じゃありませんから!
2022年11月に配信された、Netflixオリジナル映画です。
「シャーロック・ホームズに妹がいた!」という設定で驚かせてくれたシリーズ前作。
「ホームズ家の女」シリーズが爆誕〜!
続編である今作では、妹エノーラが若干10代にして起業。
フリーランス・ガールですよ!
私立探偵として行方不明の女性を探すという、ミステリー・ドラマが展開。
「いかにもイギリス製の、軽快なミステリー作品」という佇まいで、抜群の安定感を見せていました。
前作と同じく若い女性の恋と仕事を描きつつ、今作では「女性の自立」みたいなテーマを、やや強めに打ち出していましたね。
甘酸っぱいと思ったら、突然しょっぱくなるお話でした!
映画の続編って「前作を越えなければならない」というハードルがあると思うのですが。
「スケールアップしなくてはならない」という「ワイルド・スピード」シリーズみたいな呪縛ですよ!
「ワイルド・スピード」なんて、1作目は暴走族の話だったのに、最新作では宇宙に行ってましたからね!!
その点、ミステリー作品って、シリーズ前作を越える必要がない、っていうか〜。
「余計なスケールアップをすんな。ミステリーだけしっかり描いてくれればいい」みたいな、マンネリの方が好まれる傾向にあると思います。
今作は、そういう意味でも、いい感じに、普通に、適度に楽しませてくれるミステリー作品に仕上がっていました。
スタッフ、キャストとも前作から続投しているようなのですが、前作でマイクロフト役を演じていたサム・クラフリンだけは不在。
写真だけで役を紹介されるという扱いでした、卒アル記念撮影の日に欠席した同級生みたいな!
しかし、シャーロック役で、スター様のヘンリー・カヴィルが出てくれているだけでお客は大満足〜。
前作では頭脳派シャーロックと肉体派ヘンリー・カヴィルのイメージに、ややギャップがありましたけども。
続編ともなると、そのギャップも、なんとなく埋まっていました。
目って慣れるものですね!
今作では、本家シャーロック・シリーズの前日譚のようなエピソードも組み込まれていて、一層シャーロック側の要素が目立っていました。
そんな誰もが知っている有名人シャーロックが、妹エノーラをサポートし、脇役として活躍する、という設定が面白いんですよね〜。
裏方に回るんですよ、あのシャーロック様が!
エノーラ役のミリー・ボビー・ブラウンは、昔から上手いですが、今回もやっぱり良い演技をなすっていますね。
この子は、大人から虐げられ、泣いたり呻いたりするシチュエーションだと輝く子のですが。
基本、ドMタレントなのですが!
今作でも、いい感じに大人の男性にシバかれたり、いたぶられたりして死にかけて、観客の同情を誘っていました。
これ見よがしに涙を流すんじゃなくて、気づくと、顔に涙の跡が、既にあるんですよね〜。
ナチュラル系・ドM芝居なんですよ!
役にも馴染んでいるし、まだまだ続けてほしいシリーズです。
この先、ヘンリー・カヴィルが降板しないことを祈ります。
コメント 0