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「ディア・エヴァン・ハンセン」★★★ [映画日記]

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ジュリアン・ムーアが歌っとる!

 

自分で歌う場面を初めて見たかも〜、脱いでる場面は散々見てきたのに〜!!

 

男子高校生エヴァン・ハンセンの母親を演じたジュリアン・ムーア。

息子を母性で包み込むという感動的な場面で、歌声を披露しているのでした。

 

曲名は「聖母たちのララバイ」で問題ないと思う〜!

 

母1人・子1人のハンセン家で、コツコツ働く母親、ジュリアン・ムーア。

 

シフトを回してもらって、稼いでんの!

 

そんなジュリアン・ムーアと、よそんちの裕福なおばちゃん役エイミー・アダムスが顔を合わせる場面がレア。

2人の共演シーンを初めて見たかも〜。

 

「金欠イメージ」がコンプレックスのジュリアン・ムーア。

カネに困ったことがないおばちゃんエイミー・アダムスに、ちょっとカチンとくる場面が熱いです。

 

「確かにウチ、貧乏かもしれへん。せやけどな。食うもんには困ってないわい!」みたいな、勝気な態度に共感〜。

 

金欠者のプライドですよ!

 

わたしくしも「金欠者のプライドを大事にしたい」と思わせてくれる場面でした。(←そんなプライドいりませんか)

 

金欠の割にジュリアン・ムーアの見た目はゴージャスでしたけども、まあいいです。

 

2大女優は、それぞれ難しい役なのですが、2人とも余裕しゃくしゃくで演じているところが流石でした。

 

エイミー・アダムスの役は「アメリカの天然美人」なんですよね〜。

 

何でもホイホイ信じちゃうおばちゃんですよ!

 

元々、天使系の演技がハマる人なので、その流れを天然系に転換している感じでした。

 

エイミー・アダムスの夫役が、ドラマ「コールドケース」でレギュラー出演していたテレビ男優ダニー・ピノでビックリ。

 

「アンタ、今、エイミー・アダムスを抱いてんの?!お偉くなりなすって」と思いました。(←役の上ですが)

 

主人公エヴァン・ハンセンを見たときは、「ずいぶん落ち着いた男子高校生だね。30歳くらい?ダブったんですか?と思いましたけども。

 

本編を観たら、苦労している様子のエヴァン・ハンセン。

 

老け込んで見えているのかもしれません。

 

今作は、2015年に公演された同名ミュージカルを映画化したもの。

オリジナル版も映画版も、エヴァン・ハンセン役は同じ男優ベン・プラットが演じているのですが。

 

映画版を手がけた大物プロデューサーは、ベン・プラットの実のお父さんなんですね。

どうやら今作は、お父さんによる「息子をビッグにする企画」のようです。

 

息子のベンは友達に言いふらしていたことでしょう「うちのパパな〜。僕のこと有名にしてくれるねんて!すごいやろ!!」と。(←感じの悪いカネ持ちの小学生かい)

 

物語の前半は、冴えない男子高校生のエヴァン・ハンセンと、トラブル・メーカーの同窓生コナーとの繋がりを描き出しているのですが、なかなか良いです。

 

孤独な者同士の心がぶつかりあって、とっても心理的でユニークな友情物語に発展。

 

サイコ・フレンドシップですよ!

 

これは、令和という時代に、形を全く変えて蘇った「スタンド・バイ・ミー」だ!!…と思いました。

 

物語の後半は、個の友情から、社会的なコミュニケーション・ドラマに展開してました。

 

全編を通して、母子家庭、再婚など、今どきの家庭環境をベースに、自分の居場所や生き方がわからない子供たちのモヤモヤがスゴイです。

 

うずまいてんの、闇!

 

現代アメリカで生きるティーンエイジャーの姿を、極端ではありますが、鋭く表現していると思いました。

 

その副作用として、高校生が主体のミュージカルでありながら陰りが深いです。

 

暗いんですよ!

 

「青春の孤独と影」を色濃く出した、米国作では珍しい、ダークなミュージカル作品でした。

 

 

ディア・エヴァン・ハンセン - オリジナル・サウンドトラック

ディア・エヴァン・ハンセン - オリジナル・サウンドトラック

  • アーティスト: ヴァリアス・アーティスト
  • 出版社/メーカー: Universal Music
  • 発売日: 2021/11/24
  • メディア: CD

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