「ダンケルク」★★★☆

常に誰かが絶体絶命～。

少しでも、ドジを踏んだら、死んじまう！（←絶体絶命時の川柳）

･･･物語の中で、そんなハラハラ・ドキドキ・シチュエーションが持続する作品です。

戦争映画ですが、説教臭さはほとんどありません。

臭くナーイ！

これは異色の戦争映画ですよ、異色のウォーズ！！

第2次世界大戦下、ドイツ軍に追い詰められた連合軍兵士たちが生き延びようとするお話ですよ。

登場人物は、ひたすら逃げるんですよスタコラサッサと！

舞台は港町。

といっても函館じゃありません、そこはダンケルク！

冒頭からダンケルクの路地にまかれたビラ。

そこに書かれた「連合軍は逃げ切れやしない。ドイツ軍が囲んだから」という情報から、ワテら観客は初期設定を把握。

助けられたわい、ビラに！

とってもお上手な導入部分でした。

その他、CGは使わない主義のクリストファー・ノーラン監督らしい、実物の重機を使った、こだわりのある戦闘シーンに臨場感。

「さすがノラ様」と思いました。

おなかをすかせた兵士たちに、船内では「ジャム付きの食パン」がふるまわれてましたけども。

それはそれは、おいしそう～。

空腹時に食うパンってたまらんわな。

粉もの最高ですよ！

これは、稀に見る「ジャムパン映画」～！！

ボクちゃん、普段ジャムパンのことなんて全く考えませんけども。今回ばかりは、パンにジャムをつけて食べたくなりました、アヲハタのやつを！

いつものノラ様作品と同様、娯楽作品でありながら、鑑賞後に残る余韻が素晴らしいのですが。

今回は「一般人による兵士救出」という場面で、ちょっぴり感動要素があるのが新味。

兵士に助け舟を出す英国紳士役はマーク・ライアンスが演じてましたけども。

なんとも親切そうなお・じ・さ・ま！

顔から出てますよ、包容力のオーラが！！

ボクちゃんも、もしも助けてもらうならマーク・ライアンスに助けられたいです、島田紳助よりも！！

あと、トム・ハーディが演じた戦闘機パイロットのパートが胸熱～。

ああ、これが実話とはビックリ。

トム・ハーディは、おいしい役をもらったな～、と思いました。

メインキャラクターは、戦場でこき使われる青年兵士たち。

下っ端ですよ！

そんな子が走り回るところは、ハリウッド製のティーン向けアクション映画「メイズ・ランナー」等を思わせました。

基本的に、娯楽サバイバルのノリなんですよね〜。

これなら、若いお客さんもノレやすいと思います。

兵士の1人トミーと、浜辺で知り合ったギブソンの友情物語も、ちょっとした見物でしたけども。

トミーが浜で尻を出し、たしか、大便をしようとしたときにギブソンと出会うんですよね～。

きっかけは野グソなんですよ！

「知り合った」というより「尻合った」という仲でした！！

説教臭くない作品ですが。

別の臭みが出ちゃったわな！

その場しのぎで調子の言いことを言う政府や、兵士思いの中間管理職も描かれていて、組織的な要素も感じます。

ピラミッド型の上下関係がある世界で、生き残っているだけで上等、生きているだけで十分ですよ、と言ってるような、大人の優しさが滲み出ています。

思いやりですよ、年増の！

過去の戦争が舞台ですが、現代社会で生きる若者へのエールのようにも感じました。

コメント 8

恥ずかしながら初ノーラン作品だったのですが、映像感覚がすごいですね、この方。
色々物語が錯綜していますが、トム・ハーディのエピソードが胸熱でございました。
でも何というか戦争の最悪の事態の時に国と民間の人たちが兵士助けに行ったんだなーと余韻もすごかったです。
ジャムパンもおいしそうだったけど、紅茶やビールを貰う飲食系シーンがイギリスっぽくて印象的でしたね。
セリフや状況説明が少ない分そういうところが面白かったです。
by sakaya (2017-09-17 12:10) 

sakayaさん。
ノーラン作品は、ライト客から映画通までうならせるものがありますよね。日本でも、なぜか一般客にノーランの知名度があって、宣伝に監督名を出して客を呼べるという珍しいお方です。今回の作品ではセリフが極端に無いため、監督はサイレント映画を参考にしたそうですよ。あの状態でもらう紅茶やビール、おいしいでしょうね〜！
by のむら (2017-09-17 14:20) 

のむらさん。
私、初日に観に行きました。
最初から逃げるシーンで銃声が聞こえたりで
画面に引き込まれました。
最後までドキドキして観ました。
服を着たまま海に入ったり
みなさん、大変だったろうなって思います。
キリアンは、変な感じだったけど
トムの役よかったですね。主役の子もすごい良かったです。
カフェでバイトしながらオーディションに通って合格したそうです。主役に選ばれるなんてすごいですね。
by 内幸町 (2017-09-17 20:43) 

内幸町さん。
初日に観たんですね！最初からものすごい音の銃声で、一気に世界に引きずり込まれました。主役の子、カフェでバイトしながらオーディションに通ってたんですか？！もうバイトも辞めちゃってますね。この出演をきっかけにブレイクしそうですね。
by のむら (2017-09-18 14:41) 

IMAXでミロミロのお告げに従い、ほぼ最前列のIMAXで死ぬ思い？で見てみてきました。
ドイツ兵、最後まで姿なかったですね。銃声だけで。
逃がさなくちゃいけない子どもたちを守らなにゃと奮闘する
お父さん（マーク）、おじさん（ケネス）、兄貴（トム）って感じ。みんなあったかそうなニット着てたのが印象的で。←そこかよ

あ、キリアンが最後まで生き残るところを見たのは久しぶりかもしれません。
by stonkovic (2017-09-19 12:41) 

stonkovicさん。
さすが！ホントだ、ドイツ兵いっぺんも出てませんね〜！！明らかに「状況との戦い」を描いていたんだと納得しました。そして、確かにニットがあったかそうでした。とくに船上だとあったかく感じますね。最近、もう１本、キリアンが兵士役をやってる映画があったと思いますが、その作品でのキリアンは死んじゃうのかな？！
by のむら (2017-09-19 23:24) 

こんな遅くなタイミングですみません(＞＜)
ゲイリーオールドマン主演チャーチル鑑賞後に真っ先に買いに行き本作を鑑賞！CG無しなのが凄い！どうやって撮影したの？っていう衝撃、感動と、先に鑑賞したチャーチルからの繋がりのイギリス国民に感服、感動！音楽のハンスジマー！最高です！ミーハーな事象はパイロットのコリンズ役、ジャクロウデンにやられました！(笑)(≧∀≦)
by より (2018-04-20 00:44) 

よりさん。
監督の、CGを使わない実写へのこだわりが素晴らしいですよね。効果音とかあ音響も良かったです。たしか終盤にチャーチルの演説みたいな声が入っていたと思うのですが、あれがゲイリーが演じた役だと思うと、面白さが増しますよね。ジャク・ロウデンて英国ドラマにちょいちょい出てる人なんですよね〜。これからブレイクするかもしれませんね。
by のむら (2018-04-20 22:43)