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「Mommy/マミー」★★★☆ [映画日記]

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グザヴィエ・ドラン監督による2014年の作品を、Netflixで観てみましたよ。

カンヌで賞賛された作品だから、どんだけクールな作品なのかと思ったら人間味が熱い!

ぬるいと思って湯船に足をつけたら、実はお湯が熱すぎたみたいな衝撃〜!!

そして、瑞々しく描かれた母子ドラマでした。

最後の方の演出、なんか「ラ・ラ・ランド」みたいだった~。

もはや「マ・マ・マ・マ・マミー」だった~!(←「パパパパパフィー」調で)

主人公の母ちゃんは美人だけど荒っぽい。

テンションはハイヒール・モモコですよ!

見た目は倍賞美津子さんにミシェル・ヨーを足したような感じ~。

倍賞ミシェ子ですよ!

息子はドラ息子~。
帰宅したときも「ただいま」なんていません。

「けえったぜ、ババア!」ですから。

息子は、ちょっと前まで注意欠陥多動性障害で施設に入っていた、ということで、キレたときは猛獣化。

ちょっぴり危険な息子様。

そのイメージで日本名を付けるとしたら「猛(たけし)」だネ!

2人で貧乏暮らしをしている母子ですけども、ロクデナシではない。
それなりの知恵と手段を駆使して、人生を乗り切ろうとしております。
幸せになることをあきらめてはいない、というところがグッときます。

鰹節・・・じゃなくて浪花節が入っているというか~、「無償の愛」や人情の描き方にベタな部分があって理解しやすかったです。

大阪のドラマみたい。

・・・というか、きっと全世界共通で理解できるお話なのでしょうね。

母ちゃんを抱きたがっている弁護士が、訴えられている母子を助けようとしてくれましたけども。

カラオケバーで息子が騒動を起こしてオジャン!

パーですよ!!

帰り際、弁護士の捨て台詞が「フン、おまえらなんて裁判に負けちまえ」みたいな感じで、カッコ悪かった~。

アンタも大人の男なら、カラオケバーの騒動くらいでキレなさんな、キャンキャンキャンキャン言いなさんな!・・・と思いました。

ライアン・ゴズリングの包容力を見習ってほしかったです、「ラ・ラ・ランド」の時の!(←また「ラ・ラ・ランド」かい)

この母子と大きく関わりを持つ人材が「お向かいの奥さん」ただ1人、というのが、とってもオモローイ。

奥さんの見た目は安藤優子さんっぽいです。

口数の少ない安藤優子さんですよ!

お向かいの奥さんは、母子とは正反対の物静かな性格。
全く違う性格でありながら、母子とは「不完全」という共通点のみで結びつき、日常生活を補い合うんですよね~。

補い合った結果、まるで1つの家族みたいな構図に。

母子家庭を補うキャラは「オッサン」だと思いがちなのですが、そこが、あえて「お向かいの奥さん」というところに意表を突かれたし、結果的に優しい口当たりにもしていたと思います。

辛すぎたカレーに、ゆでたジャガイモを継ぎ足したようなもんでしょうな〜。


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M

意外とアツい作風なんですね!ちょっと困った人とか不完全な家族とか(ま何が完全かわかりませんが)そういうのがこの監督のベースにあるのかも知れませんね。
地上波には引っかからなそうなので、NHKのBS2あたりで放送してもらいたいです…☆
by (2017-03-22 19:56) 

のむら

Mさん。
アツかったです、アツすぎてビックリしました。人情味もあるし、ヨーロッパ方面でウケそうな作品だと思いました。明らかに不完全な家族とか「母もの」の香りを、この監督から感じましたよ。NHKのBS2なら放送してくれるかも〜。
by のむら (2017-03-23 00:01) 

sakaya

わたしまだドラン作品デビューしてないんですけどいかがでした?
人によってはただの痴話げんか延々流してるだけやんという感じらしいですが。
何から観てよいかもわかりません。色彩美とか凄いというので興味あるんですけどね。
by sakaya (2017-03-23 08:11) 

のむら

sakayaさん。
言われてみれば、ただのケンカを流してるだけかも〜笑。しかし、とってもドラマチックでしたよ。家族同士でケンカするのですが、そこに普遍的なものも感じますしね。僕はスターが勢ぞろいした新作「たかが世界の終わり」から観ましたけど、最初はそれが観やすくて良いんじゃないかと思います、まだ2作しか観てませんけども。
by のむら (2017-03-23 20:57) 

momo

ここでは「口数の少ない安藤優子」さんですが、
同じくドラン監督の『わたしはロランス』では、半端ないパッションで演じています。
すごい女優さんです。
ドラン監督の作品の中ではイチオシです!
是非のむらさんにメルヴィル・プポーを描いて欲しいな。
by momo (2017-03-26 00:04) 

のむら

momoさん。
なんと「口数の少ない安藤優子さん」は「わたしはロランス」に出てるんですね!「わたしはロランス」もネットフリックスで配信されていて、いつでも観ることができるのですが、本編時間がたしか2時間40分くらいあると表示されていて、「長過ぎる」と思い、まだ再生ボタンを押せずにいます・・。しかしそのうち観たいな、と思います!この監督作品って、「パッション」って言葉がピッタリですね。

by のむら (2017-03-26 14:16) 

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