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「インフィニティ・プール」★★★ [映画日記]

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劇場で鑑賞中、おなかがゆるくなってしまい。

 

ラストシーンまで持ちこたえることは難しいと判断。

 

「持たん!持たんぞ!」と脂汗!!

 

わたくし、上映途中でまさかの一時退席〜。

 

これは英断でした、よくやったよ自分!(←ホメホメ)

 

というわけで、ストーリーの一部は観ることができませんでしたが、その後はラストシーンまで楽しんで、作品の全体像もなんとなく理解できています。

 

いつも映画を観ている途中でウトウトしているから、こういう事態には慣れているのでしょう。(←もっと恥じて)

 

南のリゾート・アイランドを舞台にしたスリラー作品ですね。

 

トロピカル・ホラーですよ!

 

アレクサンダー・スカルスガルド演じる売れない作家が、バカンス中に体験する恐怖を描いています。

 

なんと、その島には「人間を複製できる」という特殊技術が根付いていて、何かトラブルがあるたび人間を複製しています。

 

そういう風土なんです!

 

騙されて事故を起こした主人公が、警察につかまって複製されてしまう、という展開です。

 

罪や罰は、全てクローンが承ります。

 

責任を取ってくれるんですよ、あの子たちが!

 

主人公は、性と暴力にまみれた狂った世界に堕ちていきますが、それは欲望のままに生きていける場所。

 

実は、そこは「天国にいちばん近い島」by 原田知世なんですよ!

 

全体を通して、作家(クリエイター)の「逃げ」や「甘え」を描いていたと思います。

 

性と暴力の要素は、まあまあ強めで、表現も直接的でした。

 

とってもハードで、攻めた作風になっていますね。

 

ブランドン・クローネンバーグ監督は、変態色が特色の奇才デヴィッド・クローネンバーグの実の息子さんですけども。

 

今回、初めてブランドンさんの作品を観ましたが、(今作においては)父の変態遺伝子は受け継いでいないのではないか、と感じました。

 

はい、息子さんは変態ではありません。(←認定?!)

 

異常に見える行為もありましたが、「とくに変態というほどでも。割とノーマルだよね」と思いながら鑑賞いたしました。

 

役者さんのスター感と、瞬発力ある演技にも助けられて、どっちかっていうとメジャー感のある作品に見えました。

 

もしかしたらブランドンさんは「そろそろ売れたい」と思っているのかもしれません。

 

共演は、「Pearl パール」等のミア・ゴスなのですが、今回のミア・ゴスも最高〜。

 

「悪い女」役を嬉々として体現していて、本当に悪い子みたい。

 

ハリウッド表通りの最旬女優がアニャ・テイラー=ジョイならば、裏通りの女王様はミア・ゴス様であると実感いたしました。

 

 


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「オーメン:ザ・ファースト」★★★ [映画日記]

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「トップガン マーヴェリック」以降、ハリウッドでは有名作の続編・リブート製作ブームが続いてますね。

 

今度は「オーメン」ですってよ!

 

ホラー映画「オーメン」(1976年)の前日譚が、2024年に新作として完成いたしました~。

 

ビル・ナイも神父役で出演していると聞いて「ふ~ん、悪魔祓いでもやんの?」と思ったら違いました。(←それはエクソシスト)

 

「オーメン」の名物キャラクターで悪魔の子であるダミアンの誕生秘話を描いた内容。

 

ハッピー・バースデー・ダミアンですよ!

 

わたくし、冷静に思い返してみると「オーメン」(1976年)を観たことがありませんでした。(←昔は映画ファンではなかったので)

 

そんなわたくしですが、多少の知識はございます。

 

「ダミアンが悪い子」程度の認識はございます!(←貧弱な知識ですか)

 

そんなわたくしでも、今作は十分に楽しめました。

 

製作陣は、大変マジメで、純粋にイヤな後味をもたらすホラー映画を作ろうとしていました。

 

真摯に取り組んでらっしゃいました、イヤな映画の製作に!

 

女性を題材にしていながら、女性を痛めつける場面が見どころ、という、メジャー作品としては稀なタイプになっています。

 

これは、とんだ不良映画ですよ、札付きの!

 

近年は、SNSでの炎上を意識して品行方正な映画が製作され続けているので、今作の「お行儀の悪さ」は新鮮で、好意的に映りました。

 

今作ではポリコレも皆無です。

 

0%ですよ、降水確率に例えれば!

 

今どき「ポリコレ皆無」っていう米国作も珍しいです。

 

主人公でヒロインのマーガレットは、米国からローマの教会に転属してきた若い修道女。

 

しかし、転属先の教会には大きな秘密と闇が存在していた、という展開です。

 

清純キャラとして登場するマーガレットですが、中盤からの急展開で、かなりメチャクチャにヨゴレてビックリ。

 

最初と最後では、マ逆の扱いになっていて面白かったです。

 

ダミアンが生まれるまでの道筋にも納得できたのですが。

 

どうやら、続編製作も視野に入れているようなラストシーン。

 

再び「オーメン」でひと儲けしようとする製作側の腹にも、悪魔が棲んでいる気がしました。

 

 


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「パスト ライブス/再会」★★★☆ [映画日記]

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幼馴染みの男性が大人になって、ヒロインを抱きに来る話です。

 

その男性は1人の女性を、数十年間も抱きたがっていたんですね〜。

 

「弥生、三月-君を愛した30年-」みたいな感じでしょうか?!

 

数多くの賞レースに食い込み、2024年の米アカデミー賞では作品賞、脚本賞にノミネートされていた恋愛映画です。

 

ヒットした「ミナリ」(2020年)の成功方程式を使い、再びA24が仕掛ける「米国製・韓国人映画」という戦略的作品ですが、「ミナリ」同様、今作もとっても良かったです。

 

米国在住の韓国人女性が、小学生時代の幼馴染みで恋心を抱いていた韓国人男性と、数十年ぶりに再会する、というのは、設定だけだとロマンチックなのですが。

 

味わいは、めちゃめちゃ、ほろ苦いです。

 

すごい渋味ですよ、渋柿みたいな!

 

後味もキュンキュンしていて、映画史に残る美しいラストシーンだったと思います。

 

主人公でヒロインのノラは、子ども時代の初恋相手ヘソンとSNSで繋がり、ネット通話で交流を深めて「運命の王子様が現れた?!」と高揚するけれど、現実は、おとぎ話のようには進まないという展開です。

 

ディズニープリンセスみたいにはなれないんですよ!

 

ヒロインは子どもの頃、米国で一旗揚げる野望を抱えて米国に移住するも、30代になった現在は手堅い結婚生活と仕事を手に入れ、かつての野心も薄れている、という人物背景が良いんですよね~。

 

どうしようもない今を生きているんですよ、みんな大人になりすぎた!

 

男女とも「俺たち前世では交際してたかな」「来世では抱かれるかな」という妄想にまでたどり着いて、やるせなかったです。

 

30代特有の「夢と現実」が描かれていて、あらゆる葛藤が三十路臭いです。

 

今作は、三十路映画の決定版とも言えるかもしれません。

 

長編・初監督のセリーヌ・ソンさんは、実体験を元に脚本も書いたのだそう。

 

間を活かした演出も冴えていて、この1作で一躍トップ・クリエイターの仲間入りですね。

 

主人公ノラを演じているグレタ・リーさんのことは、ドラマ「ザ・モーニングショー」にレギュラー出演しているので、よく知っていたのですが。

 

今作ではナチュラルな演技を見せていて好感が持てました、ドラマでは超ツンツン・キャラですので。

 

ドラマでは嫌味ガールですので!

 

今作の演技で、ゴールデングローブ賞、映画部門の最優秀主演女優賞にノミネートされたグレタ・リーさん。

 

ドラマ「ザ・モーニングショー」でW主演しているジェニファー・アニストンとリース・ウィザースプーンに嫉妬されないか心配です。

 

楽屋のスリッパに画びょうを仕込まれないように祈っています。

 

 


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  • 作者: セリーヌ・ソン
  • 出版社/メーカー: メディアブリング
  • 発売日: 2024/03/01
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「ブルックリンでオペラを」監督も娘役も二世タレントだった。 [映画写真日記]

人生をこじらせた大人たちの人間模様を描いた映画が「ブルックリンでオペラを」。
 
大人たちが小さな希望を見つけて、育てようとする姿に共感できる作品で、楽しめました。
 
 
スタッフや出演者のことを色々調べていたらですね〜、まあまあの「気づき」がありましたので、ここに書き記しておこうと筆を取りました。
お付き合いいただけますと幸いです。
 
 
監督のレベッカ・ミラーさんて、「マギーズ・プラン 幸せのあとしまつ」(2015年)等も手がけたりして、時々名前を見かける人ですけども。
 
お父さんは、劇作家で、マリリン・モンローとも婚姻歴のあるアーサー・ミラーさんだったんですね!
 
ミラー家の娘さんですよ!
 
そしてレベッカ・ミラーさん、実生活での夫はダニエル・デイ=ルイスっていう。
 
芸能一家の中心人物だったんですね〜。
知らなかった〜。
 
 
 
「ブルックリンでオペラを」出演者の中で、家族の問題で悩んでいる母親役として出てきた、この女性。
 
 
「どっかで見たことある。間違いなく何かの映画で見たよ」と思っていたら。
 
それは「COLD WAR あの歌、2つの心」(2018年)に出ていたポーランドの女優ヨアンナ・クーリクさんでした、あースッキリした。
 
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「ブルックリンでオペラを」は、ハリウッド進出作だったんですね〜。
 
 
そして。
ヨアンナ・クーリクさんの娘役を演じていたハーロー・ジェーンって、実生活では、女優パトリシア・アークエットの娘さんなんですね!
 
芸能一家であるアークエット家から、また1人、新星が誕生〜。
 
すごいですね、あそこんちの遺伝子!
 
「どうしてハーローの苗字はアークエットではなく、ジェーンなんだろう」と思ったら。
 
パトリシア・アークエットと、俳優トーマス・ジェーンとの間に出来たお子さんなのだそう。
 
「親がパトリシア・アークエット」っていう事実よりも、「パトリシア・アークエットとトーマス・ジェーンって、前は結婚していた」って事実の方に驚いた!
 
こちらの写真、左がハーロー。↓
 
 
大人って、掘り出せばネタがゴロゴロ出てくるものですね〜。
 
それでは〜!

 

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