「シニアイヤー」★★★ [映画日記]
Netflixのオリジナル映画で、2022年5月に配信されたコメディ作品です。
まずは、主演のレベル・ウィルソンが痩せていてビックリ。
ダイエット大成功〜。
サプリでも飲んでたんでしょうか、カルニチンとか?!
昔は二重顎だった彼女ですが、今回は一重に。
というか、1.5くらい?!
スッキリした姿はダリル・ハンナみたいでした。(←人選が古いです)
そんなレベル・ウィルソンが演じる役は、2002年の高校生時代に事故に遭って以来、昏睡状態だった女子ステファニー。
20年後に覚醒したステファニーが、37歳の姿で高校生活に戻る、という展開になっています。
コメディ作品にありがちな、カラフルな世界観の「アメリカン・ハイスクールもの」がベースですね。
同時に、クライマックスは、お決まりのプロムで盛り上げる、ということで、「プロムもの」という一面も。
「大人が高校生になる」というシチュエーションは、映画の中で、たま〜に見かけますね。
今回も、音楽やファッション等のカルチャーギャップ、携帯電話等のハイテク機材ギャップなどで、定番の笑いを取ってましたけども。
20年前って「ちょっと前だよね」と思っても、冷静に考えてみれば結構な昔なんですね。
今作の特徴は、人の価値観や思想が、20年前とは全く違う、という点。
昔の「アメリカン・ハイスクールもの」で見かけた、学園のイケてるチームや負け犬チームは絶滅。
消滅ですよ!
昔はお約束だった「廊下のロッカー前で、イケてるチームが負け犬チームに、いちゃもんをつける場面」なんて、もうありません。
プロムクイーン等、勝敗を決める校内イベントも絶滅。
チアガールのミニスカートも、過激なダンスも絶滅している、という。
チアガールなんて、ズボンを穿いてるズボン女でしたから!
性的だったり、差別的な発言も自粛。
みーんな仲良し、円満学園!
学園の人気者はイスタグラマーで、社会貢献に熱心で、環境問題に興味がある、というクリーンな人物像に。
高校生からSDGsなんですよ!
少々おおげさに表現されていましたが、学園描写は、どこか無機質で、近未来SF感の漂うものになっていました。
昔の「アメリカン・ハイスクールもの」は、生徒なんて、みんな不良だったのにねぇ「デンジャラス・マインド」とか!(←古いです)
そんな世界観の中で、ステファニーが20年前の感覚のまま、チアガールとして過激なダンスを踊りたがったり、プロムクイーンになりたがる、というお話。
結局のところ「全てを無難に済ますのはつまらない。ときには20年前の感覚で過激にやろうよ」みたいなテーマかと思います。
同時に、生徒たちが抱える心理を汲み上げて「青春バンザイ」という学園讃歌も。
まさかの、いい話でした!
個人的には、20年前のイケてるチームだったステファニーに、負け犬チームの男友達が片想いしている設定にキュンとしました。
共感できたんですよ、ワシも負け犬だから!
製作も兼任しているレベル・ウィルソン。
自分で製作したコメディは、どの作品も楽しくて良い話で、レベル・ウィルソン自体もステキな見映えなんですよね。
どうやら「ステキなコメディエンヌになりたがっている」と思われます。
モテ系の女芸人を目指しているんですよ!