「ドクター・ストレンジ/マルチバース・オブ・マッドネス」★★★☆ [映画日記]
*ネタバレはありません。
「アベンジャーズ」シリーズの、映画での正当な新作ですよ、本家!
相変わらず、手を変え品を変えて脚本を練り込んで、熟成・発酵させ、見事に焼き上げた楽しい作品です。(←食パンかい)
「ドクター・ストレンジ」の魅力は、マジカル感覚ですよね〜。
主人公のドクター・ストレンジは魔術師で、敵対する相手スカーレット・ウィッチも魔女だから、戦う場面は魔法戦争という感じ〜。
術をかけ合うんですよ、摩訶不思議な!
非現実感が満載の演出を眺めているだけで、ワクワクしました。
物語の顛末も、「ただ、善と悪が闘う話」ではなく、人間ドラマを交えているところが最高〜。
これは、バットマンとスーパーマンがいる戦隊ものみたいなライバル映画シリーズ「DC」には無い味わいです。
ああ一体、ワシらはどこまで「アベンジャーズ」シリーズを好きになれば良いのでしょう。
この愛、底なし沼!…そんな気持ちになりました。
ドクター・ストレンジ役のベネディクト・カンバーバッチは、もちろん最高。
今では、「アベンジャーズ」シリーズを引っ張るおじさんに成長しましたね。
今回は、さらに奇妙な演技を披露していて、「こんなストレンジな役は、カンバーバッチさんにしか演じきれない」と思いました。
スカーレット・ウィッチ役エリザベス・オルセンの出番が多くてビックリしました。
これはもう、ヒロインと言っていいでしょう。
製作サイドが、エリザベス・オルセン推しということが伺えました。
しかしながら、「アベンジャーズ」シリーズも回を重ね、もはや「一見さんお断り」の世界観に。
「アベンジャーズ」シリーズ未見の人が、いきなり今作を観ても意味不明。
チンプンカンプン!
さらに「Disney+」で配信中のドラマシリーズ「ワンダビジョン」を観ていないと、十分には理解できない内容に。
ああ一体、ワシらはいつまでディズニーさんに銭を振り込まなくてはならないのでしょう?!
死ぬまでですか?!
ドクター・ストレンジが脇役として登場した「スパイダーマン:ノー・ウェイ・ホーム」(2021年)の内容は、驚きの連続でした。
今作では、あれほどではありませんが、「まさか」と思うサプライズも封入。
お楽しみのとじ込み付録ですよ!
細かいことは言えませんが、劇中での「マルチバース」という設定(パラレルワールド的なやつ)は、何でもアリなんだなと思いました。
何をやってもいい、無敵の設定なんですよ!
映画ファンとしては、今作の監督が、旧「スパイダーマン」シリーズを手がけたサム・ライミってところが胸熱。
しかもサム・ライミお抱えの音楽家ダニー・エルフマンと、男優ブルース・キャンベルを引き連れて!
お友達と共に「アベンジャーズ」ビジネスに参入ですよ!!
ブルース・キャンベルを「アベンジャーズ」シリーズで見る日が来ようとは〜。
ちなみに、ブルース・キャンベルはピザボールの売り子役でしたけども、良い感じに印象を残していました。
ああ、監督と男優の友情ってイイネ。
腐れ縁ってイイネ!…と思いました。
サム・ライミ監督作だと思えば、「血まみれで追っかけてくる女」など、色々とホラー的な演出が光ってました。
「アベンジャーズ」シリーズに、監督の作家性を入れることは難しいはずですが。
今作には、サム・ライミ風味が息づいていましたね。
臭ってきてました、お外まで臭ってくるカレーみたいに!