「キャッツ」★★★ [映画日記]
昔からヒットし続けている有名ミュージカルが、ついに実写映画化〜。
実力派のスタッフ、キャストを揃えて、アカデミー賞を取る気も、売れる気もマンマン!
しかしながら米で大コケし。歴史的敗北作になりそうな勢いで残念〜。
日本で公開されたものは、映像をいくらかソフトに再加工したバージョン。
ウケやすいようにお直ししたんですよ!
観てみると普通に楽しめる作品になってました。
効果あったじゃん、悪あがき!
ミュージカル版は、奇抜なメイクや、ストリート感のある舞台設定を生かした、1980年代風味のポップ・アート感がクールだとの思うのですが。
今回の映画版も、楽曲には1980年代の風味はあれど、ビジュアル的にはポップ・アート感を排除。
トム・フーパー監督らしいクラシック感のある作風で貫かれた、創作バレエ劇という感じに仕上がっておりました。
簡単に言えば「古い系」でした!
映像がダークでビックリ。
その割にキャラクターのテンションは超ハイで、独自の悪夢感がたまりません。
人間が猫に扮する、という演技が最大の魅力。
今回の作品では、メイクや衣装で猫を表現しておらず、なんと人間の全身をCGに変換して猫を再現。
かぶってるんですよ、CG製の猫の皮!
だから、CG製の耳やしっぽがキレイに動いて、まるで猫人間!!
出演者全員が、もれなく不思議な生物と化しておりました。
猫役者たちによる、肉体を駆使したダンス場面が圧巻〜。
そりゃそうですよ、ダンサーたちは「あのキャッツの映画版に出れる」と思って、猛特訓したはずですもんね。
大がかりなセットも含め、手間も時間もかかっていることが、よく分かるクオリティでした。
そんな、踊り狂うダンサー軍団のセンターで、棒立ちになっているのが、伝説の老猫役おデン!(←ジュディ・デンチ)
ジュディ・デンチの出番が意外なほど多かったですけども。
歌う場面では、もはやメロディになっていないおデン。
詩吟のようなミュージカル場面でした!
まさかのイアン・マッケランも出てますけども。
毛むくじゃらのマッケランは、どっちかっていえば犬でした。
マッケランが、皿の牛乳をペロペロ舐める場面は「アンタ、いい年して!」と思って悲しかったです。
キラー・チューン「メモリー」を熱唱する役はジェニファー・ハドソンでしたけども。
ジェニファー・ハドソンの結末は、あれでハッピーエンドだったのでしょうか?!
生贄にされた、としか思えなかったのですが〜。
【メーカー特典あり】 キャッツ - オリジナル・サウンドトラック(特典:ポストカード付)
- アーティスト: ヴァリアス・アーティスト
- 出版社/メーカー: Universal Music
- 発売日: 2020/01/22
- メディア: CD