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「ウィーアーリトルゾンビーズ」★★★☆ [映画日記]

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大人が楽しむ子ども映画です。


お子様劇場ですよ!


てっきり「ゾンビもの」かと思ってましたが違ってました。


「カメラを止めるな!」ヒット後に書いた「ゾンビ映画」企画書が通ったのかと思ってました、上に!


現代社会からハミ出ていて、それぞれ不幸を抱えている中学生4人組が「リトルゾンビーズ」という名のバンドを結成するお話なのですが。


ドラマ性、人間性、社会性…どれを取っても薄いです。


薄皮まんじゅうの皮並みですよ!


子どもの孤独を描いているようで、それは大人が想像で作り上げた、無機質で極端な現代っ子像。

是枝裕和監督が描く子どものような、泥臭いリアリティはありません。


しかし、見るべき部分は、そこではないのでしょう。


ダサ・スタイリッシュ感を追求し、テレビゲーム風にアレンジした現代日本のビジュアルや、可笑しさを誘うチャラさ全開のセリフ回しなど、「パッと見」要素が楽しいです。


「薄い」なりの表現ですよ!


映像、編集が凝っていて、圧倒されるくらいです。

冒頭の20秒で、もう「面白い」と思っていました。


このスピード感と、エッジの効き方、妙に豪華な出演者や、コネを使って実現したかのような文化人の起用…。


「もしや監督は、CMディレクター上がりでは?お高い給料をもらっている勝ち組では?」と思って、後から調べたらそうでしたチキショーーッ!


CM上がりの監督作にありがちな、「センスの押し売り感」「俺の映像スゴイだろ?感」が鼻につくのですが。


それでも、長久允監督の才能は認めざるを得ない…。


ボクちゃん、勝ち組監督を前にひれ伏すしかないんですよ!


額を地べたに擦り付けて!!


「リトルゾンビーズ」が演奏する楽曲も、子どもが作っているという設定ですが、明らかにセンスの良い大人が作ってる感じ〜。

どの楽曲も、ユルさと勢いが融合しているキャッチーな曲でばかりで素晴らしかったです。


菊地凛子さんと永瀬正敏さんは夫婦役でしたけども。


凛子さんなんて、セリフは一言二言程度という、なんとも贅沢な使い方。


さすがCM上がりの監督ですよ、貧乏を知らぬ勝ち組様!


もしも負け組のボクちゃんが監督だったら。菊地凛子さんにはセリフを100も200も言ってもらっていたでしょうな、元を取るために!



WE ARE LITTLE ZOMBIES ORIGINAL SOUND TRACK(初回生産限定盤)(DVD付)(特典なし)

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  • アーティスト:
  • 出版社/メーカー: SMR
  • 発売日: 2019/06/12
  • メディア: CD

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