「アンダー・ザ・シルバーレイク」★★★ [映画日記]
自由っていいもんだわな。
ビバ、フリーダム!
真っ白なキャンパスに、好きな色をノビノビと乗せていく。
お好きなお色をいくらでも!
誰にも何の気遣いもいりません。
ああ、炎上なんて気にしない幸せよ!
・・・そんな感じで~、ノビノビとした発想でジャンルの枠すら取っ払い、独自の悪夢感を描いた個性的な作品が「アンダー・ザ・シルバーレイク」。
やりたい放題なんですよ!
ものすごく簡単に言えば、イマドキ感のある「マルホランド・ドライブ」、という感じでしょうか。
今回の監督・脚本を担当したのは、クールなホラー作品「イット・フォローズ」を手がけたデヴィッド・ロバート・ミッチェルですけども。
今回は、作風をアートに寄せてきたわな。
幅寄せしてきたわい!
「イット・フォローズ」で「稼げる監督」として認められたばかりで、このアート路線への変更は立派~。
守りに入ってませんよ。
良い意味で怖いもの知らず~!
主人公はロサンゼルス在住で、ろくに仕事もしていない青年サム。
サムが恋した美女が失踪して始まるミステリアスな冒険が描かれてますけども。
ミステリーっぽいのかな、と思えば、ブラック・コメディっぽくも見えるし、ホラーっぽくも、クライム・サスペンスにも見えるという不思議感。
フワ~ッとした空気が漂ってますが、鑑賞中は退屈しないという奇跡。
かつての銀幕スターをアクセントに使ったビジュアルや、架空のバンド「イエスと吸血鬼の花嫁」からは華やかなカルチャー感とフィクション感が。
同時に、どういうわけか多くの動物たちが登場~。
生ものですよ!
アクセントは動物の臭み!!
この監督、もしかして何かお薬でも使っているんじゃ?
一服盛ってるんじゃ?・・・と思うくらい変でした。(←ホメ言葉)
逆に言えば、ここまでおかしな才能が世に出てくることは貴重だと思いました。
結局、主人公のスケベ心だけに真実味。
現実から非現実まで描かれたハチャメチャな世界ですが、一貫して主人公がスケベなんですよね~。
ドスケベが1本、筋を通した話!
サム役を演じたのはアンドリュー・ガーフィールドですけども。
今回は、いつもと違ったダークなガーフィールドが新鮮~。
とても、昔スパイダーマンを演じたお方とは思えぬ性的で暴力的な演技をしていてビックリ。
お子様をボコってましたからな、昔はスパイダーマンとしてお子様を救っていたのに!
そして劇中では、多くの女性も抱いていたガーフィールド。
割と「ババア好き」なところも、人間味があって良かったです。