「ヒューマン・ボイス」★★★ [映画日記]
タイトルは、略せば「マンボ」でしょうか?!
ペドロ・アルモドバル監督による短編映画です。
同日に劇場公開された、同監督作「パラレル・マザーズ」と、同じ映画館で上映〜。
乗っかったんですよ!
これは、とっても珍しいコバンザメ映画です!!
本編時間は約30分ということで、入場料金は800円です。
30分で800円・・・高い?安い?
30分で800円、30分で800円・・・ず〜っと頭の中で数字が回って困ってます!
「パラレル・マザーズ」と同時上映にしてくれればいいのにねぇ。
作品は、ティルダ・スウィントンの1人舞台です。
劇中では、交際していた男性と別れた女性が、お部屋の中で悶々。
やがて自身を開放する、というようなお話だと思います。
「別に普通の話だよね」と思いながら観ていたのですが。
原作はジャン・コクトーの戯曲「人間の声」(1930年)とのこと。
映画の時代設定は現代ですが、1930年の時点で「人間(女性)の激しさや自立」という題材を戯曲にしていたジャン・コクトーってスゴイな、と思いました。
冒頭から、真っ赤なドレスのスウィントン。
まるで、東京ドーム公演時の美空ひばりですよ!
お部屋のインテリアから、飲み薬のカプセルまで原色で鮮やか〜。
監督らしい、スペイン風スタイリッシュ感覚が全開。
全編から溢れ出ています、パルコのCM感!
スウィントン自身もスラッと美しいですよ、これでアラ還とはビックリ〜。
トム・クルーズとかも含めて、本当に最近の60歳ってスゴイですね〜。
緑のスーツで決め込み、でっかいサングラスをかけて、ホームセンターでお買い物をするスウィントン。
まず、ホームセンターに、こんなバリバリに女優オーラを放つ人はいませんね。
とくにお話は面白くありませんが、スウィントンの素材を活かしたシチュエーションは楽しかったです。
実験的な作品でも、スウィントンが出演すると「見映えがする」というか「非現実感が増す」というか〜。
料理に例えれば、何に入れても本格的なお味に仕上がる「高い出汁汁」みたいなお方でした。
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