「サイレント・ナイト」★★★ [映画日記]
キーラ・ナイトレイや、ギョロ目男優のマシュー・グッドが出演しているクリスマス映画ですけども。
これは、クリスマスに観てはいけない系ですね。
イギリスの田舎にて、幸せそうな一家が、友人たちを招きクリスマス・パーティを開くお話。
キャッキャ、キャッキャと恋バナ〜!
楽しそうな会話が中心の、トーク番組みたいな映画に見えますけども。
会話の節々から垣間見える「人類滅亡まであと数時間」というトンデモ設定にビックリ。
まさかの「クリスマスにみんな死ぬよ」っていうお話!
子供キャラクターが何人も登場する、っていうのに、どうすんのコレ?!
とりたてて救いもないお話のようで、お先真っ暗〜。
観る人によっては、悪趣味に映るかも〜。
日本では、クリスマスより早めの11月公開でしたけども。
本国のイギリスでは、しっかり昨年クリスマス時期の12月に公開済み。
爆弾投下済み!
製作サイドのみなさん、クリスマス・シーズンど真ん中で、イギリスの観客を、地獄のどん底に突き落としたようです。
プロデューサーの1人は「キングスマン」などのマシュー・ヴォーンということで。
ロンドン子の「おふざけ」とでも、言いましょうか。
笑うに笑えないギャグ映画とでも、言いましょうか。
イギリスらしい、冷めきった感覚のディザスター・コメディ・ドラマ作品でした。
こんな企画書にハンコを押すのはマシュー・ヴォーンくらいですね。
劇中では、「人類滅亡直前に飲んどけば、苦しまず死ねる」というお薬がキーアイテム。
早め早めのパブロンみたいな死に薬ですよ!
「果たして、苦しまずに死ぬことが尊厳死なのか?苦しんで死ぬ方が尊厳死なのではないか?」というような、クリスマス映画とは思えぬ重いテーマも組み込んでいます。
ぶっ込んできてんの!
「確かに、尊厳死について考えてもいいけれど。クリスマスには勘弁。今じゃない」と思いました。
お薬は、政府からの配布物らしいのですが。
それを飲むのも、飲まないのも本人次第、という点がドラマ性と社会性を生んでいますね。
現実世界では、コロナ期においてワクチンを打つか打たないかは本人次第、みたいな思想がありますけども。
それを想起させる設定でした。
このあたりも「お上への反骨心」というか、イギリスらしいパンク魂を感じました。
クリスマスだけどテンションを下げたい、高血圧な人にはオススメの作品でした。
遅ればせのコメントですみません。確かにクリスマス前にテンションが下がりました☆ジョジョ・ラビットのローマン・グリフィン・デイビスくんの母親が監督なんですね。さらに弟役が似ていると思ったら、実の弟(双子)と知ってさらにびっくり。とんだ内容のファミリー映画ですよ!
映画のタイトル当てジェスチャーのシーンで、「ブラック・スワン」に笑いました(キーラ・ナイトレイとナタリー・ポートマンが似てる)
by M (2022-12-08 22:46)
Mさん。
なんと、ジョジョラビットのお母さんが監督で、弟役は実弟だったんですね、知りませんでした!お母さんの指示で、あの演技・・・ものすごい母子ですね、末恐ろしいです。ブラックスワンの場面は、あそこは笑うシーンですね、確かに。日本でのヒットは難しい映画ですが、小ネタは色々とあるものですね〜。
by のむら (2022-12-09 19:47)