「説得」★★★ [映画日記]
演歌のタイトルみたいな邦題ですけども。
「ジェーン・オースティン原作もの」です。
「女子もの」ですよ、「乙女もの」!
ジェーン・オースティンの長編小説って、6冊しかないんですね。(←Wikipediaによる)
6冊だけで世界制覇してたんですね!
「説得」は、ジェーン・オースティンが書いた、最後の長編小説だそうです。
「説きふせられて」というタイトルで出版されたこともあるそう。
「説きふせられて」の方が、いい響きですわな、「魅せられて」byジュディ・オングみたいで!(←死語)
映画は、Netflixが放つ、2022年7月の中規模オリジナル作品です。
主演はダコジョということで。(←ダコタ・ジョンソン)
キャスティングを知った時点で、「ジェーン・オースティン×ダコジョか。アリだな」と思いました。
ダコジョって、女子っぽさが出せますしね。
「ジェーン・オースティン原作もの」にありがちな、牧歌的な風景の中、いいとこのお嬢様が、実らぬ恋に悩むお話。
苦悩するんですよ、男問題で!
映画の作風は、他の「ジェーン・オースティン原作もの」とは、明らかに違います。
時代劇にもかかわらず、古臭くありません。
ぬか味噌臭くないんですよ!
時代設定が1800年代とは思えぬ、洗練されたファッションに身をつつむダコジョ。
服のデザインは昔風であるものの、どこか今風のカジュアル感が漂っていて、ちょっと「リンネル」読者が着ている服みたい。
木綿の長シャツを「ゆるく羽織ってます」的な〜。
髪型も「ゆるく結ってます」的な感じで、令和的なリラックス感が漂っています。
演出手法は、なんと、ヒロインが時々カメラ目線になって、観客に話しかけてくるタイプになっています。
なんとも気さくな主人公!
近年では、ジェーン・オースティン風味の軽快なオシャレ・ドラマ「ブリジャートン家」や、赤裸々な女性像を用いて、ヒロインがカメラ目線で問いかけてくるドラマ「フリーバッグ」がヒットしました。
それら「女性もの」のトレンド演出をひとまとめ。
かなり流行に乗っかった、トレンディ映画ですよ!
今どきの女性視聴者が満足できる、軽い後味の「ジェーン・オースティン原作もの」映画に仕上がっていました。
物語の中盤までは、切なさ満点の恋愛劇が繰り広げられるのですが。
クライマックスからラストまでは、ものすごくサッパリしていた〜。
終わり方が、意外なほどサバサバしてる〜。
サッパリといただける、ポン酢みたいな後味〜!
ダコジョと結婚したがる殿方役は、ヘンリー・ゴールディングが演じているのですが。
ヘンリー・ゴールディングの役が、薄すぎてア然〜。
おそらく原作小説では、深みのある役だったのでしょうけども。
「ジェーン・オースティン原作もの」が、大胆アレンジの時代に突入したことを実感しました。
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