「ゴールデン・リバー」★★★ [映画日記]
タイトルを見て「犬映画?」と思ったのですが。(←ゴールデン・レトリバーじゃありません)
この映画での「ゴールデン・リバー」とは、ゴールドラッシュのことでした。
川の水をザルでさらって金と採るやつですよ、どじょうすくいみたいなやつ!
男性キャラクターたちが、ゴールドラッシュで一攫千金を狙ってみた話。
ちょっと金をすくってみた話ですよ、金魚すくいみたいに!
作品は、1850年代のオレゴン州を舞台にした、オフビートで味のある西部劇です。
主人公は、裏社会では名の知れた殺し屋兄弟「シスターズ・ブラザーズ」。
面倒見がよくて穏やかな性格の兄イーライ役を演じているのは、ジョン・C・ライリーですよ。
まさかの主役です!(←失礼)
今回の作品は、ジョン・C・ライリー本人と彼の事務所が、ジョン・C・ライリーを素晴らしく見せるべく企画・製作した映画なのでした。
ジョン・C・ライリーが原作小説を読んで「この話ならワシも良い感じに主役を張れる」と思ったのかもしれません。
確かに、生まれて初めて歯磨きをする場面など、おじさんなのに、かわいらしさが全開。
ブサ・かわいいんですよ!(←失礼)
他にも、銃撃戦ではカッコよく、娼婦には優しい、など、好感度が高めのキャラクターでした。
短気でトラブルメーカーの弟チャーリーを演じているのは、なんとホアキン・フェニックスですよ。
「ジョーカー」での好演技で天下を取ったお方ですよ!
プロデュースを兼ねているジョン・C・ライリーも、このキャスティングには満足していると思います。
飲み会では「ワシの弟な、ホアキンやねん」と自慢してたかもしれません、芋焼酎を片手に!(←妄想)
ホアキンに加えて、殺し屋兄弟の協力者モリス役はジェイク・ギレンホールという、実力派男優の共演が実現〜。
この3人、それぞれを組み合わせたツーショットも珍しすぎる〜。
よく見る顔の人たちですが、よく考えてみたら、並べて見たことはありません。
ありそうでなかった食い合わせですよ、トマト・ラーメンみたいな!
とくにホアキンは、今回みたいな「2番手」の役が新鮮〜。
過去の主演作は単独主演が多いですので。
今回は、少し奥に引っ込んでくだすってましたよ、あのジョーカー様が!
当たり前のように、キレたときの危険な味、おどけたときのおバカな味など、見事な芝居を見せるホアキン。
この程度の演技なら軽くこなせますよ、ホアキンなら。
上半身を肌けた場面では、一切鍛えていないユルユルの体も最高のホアキンなのですが。
西部劇という世界観には、ハマりが弱いかな。
あの魔性顔と西部劇の相性は、イマイチかなと思いました。
また今回の物語は、殺し屋家業を営む兄弟に一攫千金のチャンスが訪れ、複数の男性と協力することになる、という展開に。
チームプレイでがんばるんですよ!
そんなアンサンブルにも、ホアキンのハマりは弱いと感じました。
団体行動が合わないんですよ!
めちゃめちゃ演技は上手いのに、どこか浮いた存在感。
やっぱり、孤独でキレた役での単独主演が似合う人だと思いました。
孤高なんでしょうな!
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