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「ヒルビリー・エレジー 郷愁の哀歌」★★★☆ [映画日記]

HillbillyElegy.gif
 
タイトルが覚えづらいのですが、「ヒルビリーだっけ?ビバヒルだっけ?」みたいな感じで。
 
「ヒラリーだっけ?前田美波里だっけ?」みたいな感じですよ!
 
Netflixオリジナル映画で、2020年11月の目玉作品です。
トランプさん支持層と言われている白人貧困層を描いているのですが。
 
なかなか骨のある家族ドラマで、とっても良かったです。
 
なつかしの田舎を訪れた男子大学生バンスが主人公。
バンスが、過去の家族エピソードを振り返る形で物語は進行するのですが。
 
母ベヴが、キレたら怖い猛獣女!
 
メス虎ですよ!!
 
息子や娘をシバいたり、薬でハイになって警察を呼ばれたり、大変なトラブルメーカー。
 
この役を美人女優エイミー・アダムスが演じて様になってます。
 
本来なら、こんな凶暴な母役を演じるのはメリッサ・レオなのでしょうけども!(←失礼)
 
息子と娘は母ベヴの機嫌を読み、優しい時は甘えて、キレた時は逃走して人を呼ぶ、という生活感。
息子と娘は良い子に育っている、というのが、なんだかリアル。
 
反面教師ですよ!
 
母ベヴも根っから猛獣ではなく、貧困などを理由に、苦しい己の人生に苛立ちがあるだけ、という人間味のある解釈。
 
母ベヴのことはムカつくけど、母ベヴのことを他人からバカにされる方がムカつく、みたいな、子の心理描写も丁寧で素晴らしい。
憎んでいるが結局は愛がある、という愛憎エピソードの数々に「これこそ正しい家族ドラマだ」と唸りました。
 
妙に感動しますしね。
 
妙な感動作ですよ!
 
原作は回顧録だそうで、実話がベースの映画だったんですね。
リアルな内容に納得しました。
 
ベヴの母役を演じているのがグレン・クローズなのですが。
 
ダサ髪、ダサ服、すっぴん風で「コレ、ホントにグレン・クローズ?!男じゃなくて?と思わせる化けっぷり。
 
ハリウッド女優でありながら、完全一般ピープル化!
 
庶民のオババに大変身〜!!
 
とくにヘアースタイルがな〜、伸びたパンチパーマ風。
 
田舎の味わいヘアー!
 
グレン・クローズが画面に出てくるたび、熱演ぶりに、うれしくなりました。
 
重要な役で、見せ場もあるし、これはアカデミー賞助演女優賞にノミネートくらいはされるでしょう。
 
本編終了後は、モデルとなったご本人の写真が映し出されるのですが。
今回のグレン・クローズとご本人がそっくり〜。
 
「クローズさん、モデルに相当寄せてきたね。寄せ植えみたいに寄せてきたよ!」と思いました。
 
エイミー・アダムスの姿も、ご本人に似てる〜。
 
実話映画としては忠実なタイプでした、忠犬ハチ公みたいな!

 

 

ヒルビリー・エレジー~アメリカの繁栄から取り残された白人たち~

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わに

私も最近、見たばかりで、こりゃ野村さんの感想が読みたいなぁと思っていたので素晴らしいタイミング。ありがとうございます。
うちの近所、こんなばぁさんとかおばさん、ガキがわらわらいますよ。
グレン・クローズさん、役柄のための調査は、うちの近所のウォルマートでしたんじゃないかと思うほど再現度高すぎて、変な笑い出ました。髪型とか服装とか歩き方とか、ギチギチの寄植え。
エイミー・アダムスも、お見事でした。そうそう、こういうタヌキ顔なのよね…って、ほら、アメリカの輝くホワイトトラッシュ・ガール、トニア・ハーディングって、この手の顔じゃないですか(←すごい失礼)。
by わに (2020-12-09 09:18) 

のむら

わにさん。
女優陣の化けっぷり、楽しかったですよね!グレン・クローズに食われましたが、エイミー・アダムスのクオリティもおっしゃるとおり素晴らしかったです。そうそう、トーニャハーニング系ですよね、わかります!キレイなヤンキーの感じが良く出てましたね。グレン・クローズの演技はリアルすぎて、僕も観ながら笑いましたよ〜。歩くとき、わずかに足を引きずる感じが、また良い味わいんなんですよね〜。本当に、プロのハリウッド女優ってスゴイと思いました。
by のむら (2020-12-09 17:08) 

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