「ゴリラのアイヴァン」★★★ [映画日記]
米国では2〜3年にいっぺんは製作される、猿系アニマルをフィーチャーした作品。
猿映画ですよ!
米国では、同じくらいの勢いでサメをフィーチャーした「サメ映画」も公開されてますけども。
猿、サメ、猿、サメのローテーションですよ!
米国人が好きな題材なのでしょうけど、一体、猿とサメの何が米国人を魅了しているでしょうね〜、謎〜。
今作は、世界的ベストセラー小説「世界一幸せなゴリラ、イバン」を、ディズニーが映画化したものです。
2020年の夏休み映画として待機してましたが、コロナ騒動で公開を断念。
動画配信サービス「Disney+」内で、9月にお披露目されることとなりました。(←最近多いわな、このパターン)
1960年代のモールを舞台に、小さなサーカス団で芸をするゴリラや象などの動物たちと、彼らを取り巻く人間たちによるドラマなのですが。
まー、泣いたわな!
見事にオトされたわい、振り込め詐欺に引っかかった年寄りみたいに!!
まず、動物たちの、かわいらしさを前面に押し出してきた後、その動物たちが、どうやって人間に囚われてきたのかが語られる、という構成にやられました。
動物さんたちが、かわいそう!
動物さんたちを帰しておやんなよ、野生に!!…誰でもそう思うお話。
よく出来てます。
ゴリラは「野生に帰りたい」という意志を持っているのですが、それを人間に伝える手段も感動的。
結果的に、ゴリラの願いは叶えられたのか。
叶えられたような気もするけれど、叶えられていない気もする、という、複雑きわまりないラストシーンが、すばらしい皮肉。
優しい風刺ですよ!
ラストシーンになったとたん、涙もピタッと止まりました。
現実への戻し方が急激!
ビンタされて目覚めた感触ですよ!!
この映画を観た子供たちに「最後にゴリラは幸せになったのかな?」と話しかけてみたくなる、なかなか奥深いお話。
このお話がベストセラーになるのも納得でした。
人間キャラは実写で、動物キャラは2019年の「ライオン・キング」などで見られた、スーパーリアルなCGで表現されてますけども。
CGアニマルの映像クオリティが完璧で、普通に実物に見える〜。
技術は最先端だと思いました。
今作には、子象も出てくるのですが、どうして子象って、こんなにかわいいんでしょうね〜。
象のサイズを縮小しただけなのにねぇ。
寸法の不思議でした!
サーカスの団長役はブライアン・クランストンなのですが。
団長が若かりし頃、子供のゴリラを自宅で飼っていたものの、やがて団長の嫁が「アンタ!私とゴリラ、どっちが大事なのさ?!あたしゃねぇ、もうゴリラなんかと暮らしたくないから!」みたいな感じでキレ、家を出た場面が切なかったです。
離婚の原因は「ゴリラ」っていうレア・ケースでした!
ゴリラの声はサム・ロックウェル、その他の動物の声はアンジェリーナ・ジョリー、ダニー・デヴィート、ヘレン・ミレンという、ディズニー作品らしい豪華キャストになっています。
ええ、そうなんです、今作では動物が英語を理解してるし、しゃべるのです!
原作は実話が元になっている、ということですけども。
まさか動物たちがしゃべれるとは知りませんでした。(←きっとそこは創作です)
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