「トム・アット・ザ・ファーム」★★★ [映画日記]
この前、amazonプライム・ビデオでグザヴィエ・ドラン監督作「わたしはロランス」を観たのですが。
「わたロラ」ですよ!
その後、amazonプライム・ビデオのメニュー画面をグルグルグルグル眺めていたら。
ボンヤリと白目をむいて、グルグルグルグルやってたんですよ!
そしたら、「わたロラ」を含む、初期のグザヴィエ・ドラン監督作が4本も視聴可能であることが判明。(2020年5月現在)
それらを全て観ると、ボクちゃんグザヴィエ・ドラン監督作品を制覇したことになる。
知り尽くしたことになる、あの子を!
「よっしゃ、ゴールデンウィークは自宅でグザヴィエ・ドラン映画祭じゃ〜っ!」と、一瞬盛り上がりましたが、ハッと我に返る。
ゴールデンウィークをあの子に捧げるなんて……もったいナーイ!
頭を冷やしたくなりました、滝にでも打たれて!!
まずは、2013年の監督作品「トム・アット・ザ・ファーム」だけ再生してみることに。
「とりあえずファーム」ですよ!(←「とりあえずビール」調で)
冒頭から、グザヴィエ・ドラン自身が演じる青年トムが、1人きりで田舎の一軒家に到着。
「友達の葬式に来た」というトムですが、どうやら亡き友達とは同性の恋人らしく、恋人の家族とトムとの妙な交流が始まる、という展開です。
案の定「BLもの」でした!
キャラクター数も少なく、性描写が一切なくとも立派なBL。
抱かれなくてもBL風味!
同性の恋人不在のまま、焙煎された深みのあるBLをやってのけるグザヴィエ・ドラン監督の手腕が見事でした。
恋人の兄フランシスが暴力的で、イヤな奴なのですが。
その割には美形男優が配役されていて、トムと取っ組み合いのケンカをしても、どことなく妖艶に見えてきます。
よりマニアックなBL風味を感じました。
恋人の兄フランシスが出てくると、スリラー映画みたいなサスペンス演出になるところが特徴で、他のグザヴィエ・ドラン作品には無い味わいでした。
弟の同性愛志向を知っている兄フランシスとは対照的に、母アガットは「息子は女好き」と信じている、という設定。
「息子は女を抱いてんの」と!
同性愛者は、抱かれた相手の家族と会ったとき、彼らの事情に合わせて話をしなくてはならず、結構めんどくさいことが分かりました。
また、今作では極端に表現されてましたけども、同性愛と田舎の相性は最悪、ということも分かりました。
簡単に言えば、田舎は閉鎖的な傾向がありますしね。
クールでダークな作風でしたけども、生活レベルにおいての同性愛者の不満が伝わってくる内容でした。
観賞後、今作について調べていたら。
グザヴィエ・ドランのお父さんマヌエル・タドロスも役者さんなんですね。
二世タレントだったんですよ、あの子は!
しかも、お父さんは多くのグザヴィエ・ドラン監督作に出演しているんですね。
今作でも、バーのマスター役で出演しているそうで「へ〜」と思いました。
ゴタゴタした家族映画を作り続けているグザヴィエ・ドランですが。
実生活での父子の仲はゴタゴタしてないようです。
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- 出版社/メーカー: TCエンタテインメント
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トレイラーを観ましたが、オシャレで驚きました!!
分かる人にはわかるヒリヒリ感があるのかもしれないけれど、それが全て伝わってこなくて、むしろ、農場ってオシャレ!というか、田舎道かっけぇ!みたいな方に寄ってしまいました。・・・見慣れてるのに、お国が違うとこうなっちゃうんですね。
アマゾン白目グルグル毎日やってましたよ。GWも。
すごい催眠効果があって、グルグルしてるうちに眠くなります。(笑)
・・・プライムビデオって、結構祭りがしたくなりますよね!・・・すぐ飽きちゃうというか眠くなっちゃって、寝て起きると、それも忘れて違う祭りを探し始めるんですけど!
うっすら似だけが延々と祭り状態で、最近、どんなに彫りの深い外国人を見ても、日本人に見えてくる謎現象が続いています。(笑)
by ぽん♪ (2020-05-11 05:54)
ぽん♪さん。
アマゾンメニューのグルグル。あのメニュー画面って横にスクロールしますが、僕はあの横スクロールをやりすぎて気持ちが悪くなり、吐いたことがあります・・・。やりすぎにはお気をつけくださいね。トレイラーはオシャレなんですね!本編ではクールな農場、という感じでしたよ。外人を見ると「うっすら似」を探してしまう気持ち、わかりますよ〜!僕も毎日そうですから〜。
by のむら (2020-05-11 10:21)
この映画、劇場公開時に観ました。
同性愛モノというよりサスペンスに近いように感じましたよ。
特にラストの辺りとか。
グザヴィエ・ドラン監督作って、スクリーンの外枠が変化する
演出多くないですか?あの演出、ドキドキ感をものすごく刺激
してきて上手いな~と思いました。
by ホゲ (2020-05-11 20:09)
ホゲさん。
なんと、この作品を劇場で観ていたんですね、さすがです!ラストあたりは、凶暴な兄がおっかけてきて怖かったです。逃げのびたところでラストを迎えるのですが、何とも詩的な、やるせない終わり方だったところも良かったです。「Mommy/マミー」とかでは縦横比を変えてましたね。いろんな手法で楽しませてくれますよね〜。
by のむら (2020-05-11 22:05)