「Re:LIFE〜リライフ〜」★★★☆ [映画日記]
2015年に日本公開された、ヒュー・グラント主演のロマンチック・コメディ作品ですけども。
ヒューによる「表情をコロコロ変え、目をパチパチ開閉する軽妙な演技」が炸裂。
いつもの芸風ですよ、毎度の!
2015年にもなって、まだ、あの芸風が通用していることにビックリです。
ああ、芸は宝!
今回ヒュー・グラントが演じる役はハリウッドの脚本家。
若い頃にアカデミー脚本賞を受賞したものの、十数年経った今では落ちぶれている、という設定です。
2017年頃に絶滅した「白人男性至上主義」っぽい「キャラづけ」がされております。
2015年当時の絶滅危惧種ですよ!
今では、こういうキャラは主役になれないから貴重だと思います。
劇中のYouTube映像で、ヒューの若かりし頃の姿も拝めるのですが。
若い頃のヒューがスラッと細くて、衝撃的に男前〜。
そんな姿を観ながら「こりゃあ相当モテたね。さぞや女を抱いたことでしょうよ」と思いました。
仕事にあぶれた脚本家が、渋々、田舎の大学で脚本の書き方を教えることになる、という展開。
劇中のセリフには「脚本」という言葉が飛び交う、「脚本縛り」の物語が斬新〜。
一生分聞いたわい、「脚本」っていう言葉!
ハリウッド映画のタイトルや、スターの名前も多く引用されていてマニアックです。
業界ネタも豊富で、「業界もの」という口当たり。
映画ファンには受け入れられそうですが、ライトなお客さんには面白さが伝わらないような気がして心配ですけども。
個人的には、この作品はすごく良かったです〜。
ヒュー・グラント主演だし、何の期待もしていなかったので、余計に良く思えたのかな。(←失礼)
ハリウッドの脚本家を題材にするということは、この映画の脚本家も、自分の脚本に自信があるのでしょう。
セリフの言い回しに、いちいち気が利ていて面白いです。
余計な説明場面も一切なく、セリフを聞いてるうちに、なんとなく状況が把握できるというスマートな作り。
老いた脚本家から芽生える「教師魂」の尊さも、若者との触れ合い場面を見ているだけで、なんとなく自然に理解できました。
この作品の監督・脚本を手掛けたのは、これまでも映画「噂のモーガン夫妻」や「ラブソングができるまで」等でヒューと組んできたマーク・ローレンスですよ。
ヒューとはズブズブの間柄ですけども!
今作が、マーク・ローレンスの最高傑作なんじゃないか、と思ってしまいました。
もう引退してもいいのかもしれません。(←失礼)
大学の学科長役がJ・K・シモンズで、教授役がアリソン・ジャネイというのも、うれしかったです。
かねてからJ・K・シモンズのことを「男アリソン・ジャネイ」。
アリソン・ジャネイのことを「女J・K・シモンズ」と呼んでいたボクちゃん。
「JUNO/ジュノ」以来、彼らのツーショットを見ましたけども、やっぱり2人から得る感触が似てる〜。
鏡合わせの男と女!
濃いメンツが揃い過ぎ、むせかえるような学園でした。
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