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「2人のローマ教皇」★★★ [映画日記]

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賞レースのシーズン前には、実在の人物2人が対立する映画が多く公開されますけども「ふたりの女王 メアリーとエリザベス」みたいなやつ。

 

ケンカ映画ですよ、タイマン・ムービー!

 

「実在の人物」「対立」という点で、俳優の演技力を見せることが出来るし見せ場も発生。

「2人」という点で、主演、助演という2部門のノミネートを狙えますしね。

 

賞レース向きの題材なのだと思います。

 

当たりやすいクジなんでしょうよ!

 

今作の場合、題材はローマ教皇ですよ。

 

2人のローマ教皇候補が帽子を奪い合っての取っ組み合いをする!…かと思いましたが、そんなに派手じゃありませんでした。

 

そりゃそうですよ、「HiGH&LOW」シリーズじゃありませんので!

 

ローマを舞台に、保守的な教皇ベネディクト16世と、先進的なベルゴリオ枢機卿が持論をぶつけ合う様を丹念に描いております。

2人ともお爺ちゃんですが、物事をハッキリ言うしお元気です。

 

どことなく漂っています瀬戸内寂聴感!(←寂聴さんはお爺ちゃんではありませんが)

 

時にのどかに、時にツンツンしながら話し合う場面で構成されていて、ほぼ2人芝居という作風でしたけども。 

 

ベネディクト16世はピアノを弾いたり、1人で過ごすことが好きな人。

 

おひとりさま教皇!

 

ベルゴリオ枢機卿の方は、スポーツバーでビールを飲みながらサッカー観戦を楽しむようなアクティブ派。

 

いきいきシニアですよ!

 

中身は全く違う、油と酢みたいな2人!!(←シャカシャカ混ぜたらドレッシングに)

 

2人とも大人なので、相手の個性を尊重しながら会話を進めて、交流も深まります。

時々2人が見せるオチャメな仕草がかわいらしい〜。

 

爺さん2人がキャッキャ、キャッキャするんですよ生娘みたいに!

 

大物のローマ教皇が安ピザとファンタに向かって「素晴らしい食事に感謝いたします」みたいに十字を切ったりして、微笑ましい場面もあるかと思ったら。

 

2人が過去に犯した罪も明らかになりますよ黒歴史!

 

表と裏を描いて、深みも十分でした。

 

結局、ローマ教皇とはいえ特別な存在ではなく、中身は庶民と同じ、みたいな内容でした。


 

ベネディクト16世役はアンソニー・ホプキンスで、ベルゴリオ枢機卿役はジョナサン・プライスなのですが。

 

まずは2人とも似合ってますよ、教皇ファッション!

 

着こなしに違和感はありませんでした。

 

アンソニー・ホプキンスって、ハンニバル役から教皇役まで演じ分けることが出来るってスゴイですね〜。

 

なんかもう極端!

 

そんなホプキンス以上にハマっていたのがジョナサン・プライスですよ。

佇まいが本物みたい。

 

クライマックスのスピーチ場面も、「ここだけドキュメンタリー映像ですか?」と思うくらいリアルでした。

 

ジョナサン・プライスはドラマ「ゲーム・オブ・スローンズ」でも司祭みたいな役を演じていて、あの時もハマってました。

 

司祭面なのでしょうな! 



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