「イエスタデイ」★★★☆ [映画日記]
「もしも」の世界を描いております。
舞台は「ビートルズが存在しない世界」ですよ。
「ずうとるびが存在しない世界」じゃありませんから!
売れないシンガーソングライター、ジャックが交通事故に遭い、病院で目覚めるとビートルズという存在が消えていた、という設定。
やがてジャックは、自分しか知らないビートルズの曲を、まるで自作曲かのように発表して人気を博すが…という大筋は、まあまあありがちな「盗作もの」という味わいですけども。
ネタは「並」ですけども!
冒頭からラストまで、一気にたたみかける演出は「さすがダニー・ボイル様」という巨匠のタッチ。
主人公を取り巻く家族・友人たちの庶民感覚、バラエティ感で魅せるあたりは、「さすがリチャード・カーティス様の脚本力。さすがの賑やかし」と思わせてくれて、相当の満足感が得られました。
一流シェフが作ったものは、冷蔵庫の余りものを使った焼き飯でも旨いんですよ!
ラブストーリーが仕込まれているところもニクいです。
お客さんも大喜びですよ、若いカップル、年増カップル問わず!
脚本のリチャード・カーティスって、そんなにビートルズが大好きなのかな〜。
劇中はビートルズ愛が炸裂する場面ばかり。
ビートルズ褒め殺し状態!
「ビートルズと、彼らの曲って世界での最高峰」っていう話でしたしね。
たてまつられてんの!
あがめられているんですよ!!
確かに、鑑賞中は「ビートルズがいなかったとしたら」という仮定の元、改めてビートルズ楽曲を聴くことになるのですが。
「う〜ん、良い曲〜」と、うっとりしました。
初めて聴いた感覚ですよ、錯覚!
そんな仮想現実感も面白かったです。
本人役エド・シーランの登場場面が多い〜。
本格的に演技をしてますよ。
「現代においてビートルズ並みの才能を持つミュージシャン」という役割だったから、本人も気分が良かったんじゃないかな。
あえて、この作品の惜しいところを挙げるとしたら。
主人公を演じたヒメーシュ・パテルという若手男優。
歌、演奏、演技も出来る多才なお方ですけども。
見た目にピンとこず。
顔にピンとこず!(←失礼)
ついでに宣伝ポスターも、いまひとつキャッチが弱いかな、と思う〜。
タイトルも、ややインパクトに欠けるかな。
邦題を「俺がビートルズ」にすればガツンとくると思う〜。
【メーカー特典あり】 イエスタデイ(オリジナル・サウンドトラック)【特典:ポストカード付】
- アーティスト:
- 出版社/メーカー: Universal Music =music=
- 発売日: 2019/10/02
- メディア: CD
監督がダニー・ボイルという事で、観てまいりました。確かに主役が…地味!「見た目のパッとしない男」の役なので、ピッタリといえばピッタリでしたが…。前歯がないとか家族ネタとか結構笑ってしまった。
サブタイトルは「おらビートルズさなるだ」でも良いと思います。
by M (2019-10-30 19:42)
Mさん。
「おらビートルズさなるだ」という副題いいですね!いっそのこと、設定を「目が覚めたら吉幾三も存在しない世界だった」に変えてもいいかもしれませんね。無難な作品でしたけど、家族ネタで笑わせるあたりとか、脚本のリチャード・カーティスらしさがあって良かったですよね〜。
by のむら (2019-10-30 22:57)
確かに誰これ?という謎の主演俳優さん、華はないけど歌声の感じでのキャスティング、ならばそこは納得ですけど。
私も今何かが無い世界を生きているのかも?だったら何かが起きたら逆にそっちの世界に行けるのかも?なんていう妄想を抱いてしまいました。
停電シーンは世界のどの都市でも良かったのでしょうけど、東京もありましたね。
エンドロールのSpecial ThanksにTOKYO TOWERとクレジットされていて、ボイル監督の「頑張れ東京オリンピック!」というメッセージかな?と、勝手に解釈して勝手に嬉しかったです。
by LOLA (2019-10-31 13:52)
LOLAさん。
そうそう、あの俳優さん、華は無いですが、歌えるし楽器は弾けるし、総合的に見ると優秀だと思います。今回の配役は大抜擢でしたね。エンドロールに東京タワーとクレジットされていましたか〜!ロンドン五輪開会式を演出したダニー・ボイル監督だから、東京オリンピックへのエールだとしても不思議じゃありませんね。
by のむら (2019-10-31 22:58)