「フロントランナー」★★★ [映画日記]
1988年のアメリカ大統領選挙で有力候補だったゲイリー・ハートが、見事に失脚する実話です。
転落するんですよコロコロコロコロ!
お池にハマったどんぐりみたいに!!
選挙事務所での活動、ゲイリー・ハートを追い込む新聞記者たちの活気・・・。
どの場面にもピリッとしたリアリティがあって、いかにもアカデミー賞をとりそうな作風〜。
アカデミーの臭気がスゴイ!
監督は「マイレージ、マイライフ」のジェイソン・ライトマンで、脇役を演じる男優の中にはJ・K・シモンズもいて、アカデミー賞ノミネートの常連たちが集結。
主演のヒュー・ジャックマンも役作りも入念ですよ。
もう、アカデミー賞主演男優賞にロックオン状態ですよ、トンビがお揚げを狙ってる時みたいに!
しかし、これだけの素材を揃えながらも、作品も演技も、さほど評価されていないのは、やっぱり主人公ゲイリー・ハートの好感度が薄いからだと思う〜。
なんじゃいゲイリーさん、アンタ結局〜、不倫がバレて人気が落ちたんじゃん。
嫁とは違う女を抱いたんじゃん!
劇中では、「スキャンダルは政治活動とは無関係である。ワシは選挙活動は続ける」という感じで、すっとぼけるゲイリーさん。
知らぬ存ぜぬですよ、真顔で!
キョトンですよ!!
それもポリシーなのでしょうが、この人のことを好きになれぬ。
愛してやりたいとは思うけれども、愛せんわい!
ギリシャ時代なら、こういう人が王様になれるのかもしんないけど〜。
劇中では、不倫スキャンダルのことを「政治家のことを、まるで芸能人であるかのようにカメラマンが執拗に追い回す。過剰な取材はいかがなものか」という、メディア批判にすり替えてました。
すげ替えですよ!
そりゃまあ、過剰な取材はダメだと思うけど〜。
不倫もダメだよねぇ。
もしかしてゲイリー・ハートのことを「不倫疑惑が原因で破滅したバカな男」として、笑い飛ばすコメディ映画だったのかな?!
ちょっと意図が分かりにくかったです。
ヒュー・ジャックマンもな〜。
どうして、この人を演じたいと思ってしまったのか・・・。
確かに、人間味があるといえば、あるけども悪い意味で!
そのかわり、ゲイリー・ハートに振り回される女性たちが、耐え忍ぶ感じと、怒る感じが交錯して、見応えのある反応。
とくに、ヴェラ・ファーミガが演じたゲイリー・ハートの妻には、心の動きが激しくて良いキャラクターでした。
彼女を主役にしたほうが、今風に仕上がったかもしれません。
夫の裏切りを知っても「今は離婚しないわよ逆にね!」みたいな、静かなキレ芸も光ってました。
The Front Runner (Original Motion Picture Soundtrack)
- アーティスト:
- 出版社/メーカー: Sony Uk
- 発売日: 2018/11/30
- メディア: CD
野村さん、こんにちは。
アメリカに30年住む婆は、これはストリッパーのお姉さんと赤ちゃんプレイして、大統領選時に内緒にしてねとこっそり札束を掴ませた事がバレても、普通に大統領してるトランプのことがそこにあるのかもと思いました。
昔はアメリカ人も、不倫男を大統領に選ぶほどバカじゃなかったのにね~、って。と、偉そうに書いてますが、映画の本編は見ていません。野村さんの評価が低いんで、見る必要なし!と決めました。
>夫の裏切りを知っても「今は離婚しないわよ逆にね!」みたいな、静かなキレ芸
ヒラリー姐さんもそうでしたね。旦那が大統領執務室で巨乳インターンとよろしくやって、その詳細が世界中にさらされても冷静たるものでした。当の旦那はあやうく弾劾されかけてましたが。
by わに (2019-02-09 08:17)
わにさん。
お婆ちゃんのおっしゃったこと、なるほどですね!そしてヒラリー姐さんの件も含めて、この映画は、歴代アメリカ大統領への皮肉だったのかも〜。観ているときは全く気づかなかった自分が残念です。この映画、機会があったら、わにさんにも観ていただきたいです〜!
by のむら (2019-02-09 16:40)